» 2008 » 10 月のブログ記事

婦人科系の症状によく使われる生薬に「当帰」があります。

血を補う作用とめぐらせる作用があり、月経痛にも即効性があります。

当帰はちょっと味にくせがあるため、料理には使いづらいのですが、

味の濃いソースに煎じ汁を加えると違和感なく摂ることが出来ます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

ハードな生活が続いていたり、なんとなく疲れやすくて元気が出ないときには、

もち米、ナツメ、ハスの実、小豆、ピーナッツ、クルミ、ゴマ、ヤマイモなど、からだを補う作用

のある食べ物をとりましょう。

早めに休むことも大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

目の疲れを日常的に感じている人は、かなりの数にのぼるはず。

目の疲れを長引かせないためには、目を適度に休ませることが何よりも大切です。

ふだんパソコンの画面をずっと見て仕事をしている人などは、特に注意が必要です。

目の疲れは、「肝」と深い関係にある症状です。そのため、食材としては、

肝の機能を養うレバー、菊花、クコの実、はぶ茶などがおすすめです。

これらの食材を上手に摂ることで、肝の気血をめぐらせる機能が働いて、

目に十分な栄養が行きわたり、目のしょぼしょぼ感、疲れやすい、かすみ目など

の症状がやわらぎます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

なんとなく気持ちが落ち着かない、イライラするというときには、百合根が効果的です。

百合根はくせがなく、だれにでも好まれる食材です。

漢方薬としても、鎮静作用・肺を潤して咳を止めるなどの目的で使われます。

調理法を1つ紹介します。

水でもどしたナツメと百合根をやわらかくなるまで煮て、最後にハチミツで味付けをすると、

温かくても冷めてもおいしく食べられます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

口内炎には、痛みや炎症が強い急性のものと、治ったかと思うとまたできる慢性のものとがあります。

急性の口内炎は、熱をとりのぞいて化膿を防ぐ、ニガウリやキュウリ、大根などがおすすめです。

炎症を悪化させないために、とうがらしや山椒などの香辛料や、あぶらっこいものは控えるようにしましょう。

一方、くりかえす口内炎は、炎症をおさえるだけではなく、からだの潤いやエネルギーを補って、抵抗力を

つけることも大切です。

このタイプの口内炎には、レンコン、梨、牛乳などがおすすめです。

 

       ~薬剤師 鳥居英勝~

酒を飲んだあとや、二日酔いのときにおすすめしたいのが、ハトムギや冬瓜などの食材です。

飲みすぎによってからだの中に滞ってしまった水分と熱を取り除く作用があります。

※ハトムギは、お茶やヨクイニンという名前で製剤としても市販されています。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

食べすぎでおなかがちくちく痛んだり、胃がもたれたりするときには、消化作用のあるサンザシや大根などの食材を上手に使うと、早く胃がすっきりします。

サンザシには、消化を促進して胃の滞りをとりのぞく作用があります。
生で食べることもできますが、たんぱく質を分解する作用があるため、肉などの煮物に加えるとよいでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

冬の寒い時期はもちろん、夏の冷房で体が冷えてしまったときや、雨にぬれたときなどは、冷えが体の奥深くまで入り込まないうちに、温かい飲み物や食べ物で体を芯から温めることが大切です。

生姜やネギ、シナモンやウイ香(フェンネル)などのスパイスには即効性があります。

また、羊肉は体を温める作用が強いため、体が冷えてしまったときはもちろんのこと、ふだんから冷え性気味の人にもおすすめの食材です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

ぞくぞくと寒気がして、「風邪をひいたかな」と思ったときには、まずはからだを温めながら軽く発汗させる作用のある生姜、ネギ、紫蘇などがおすすめです。

昔ながらの「生姜湯」や、ネギ入りのお粥などはとても効果的です。

また、のどが痛むときには、ミントや菊花のお茶がおすすめです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

夏は、春に芽吹いた木々が生長のピークをむかえるように、体内のエネルギーもある種のピークをむかえます。

五臓の中で夏ともっとも関係が深いのは、「心」です。
夏は暑気が強いので、からだのエネルギー、体液が消耗しやすいのが特徴です。
大量の汗をかくために、体に必要な水分とともに「気」というエネルギーが消耗され、非常に疲れやすくなります。
このことは、心に負担をかける原因になります。
※予防と改善には、「生脈散」や「西洋人参」が役に立ちます。

冷房のかけすぎは禁物です。
夏はある程度の汗をかくことは自然なことなのに、冷房で汗をかかない状態がつづくと、どうしても気のめぐりが悪くなります。また、冷房の部屋と炎天下を往復することで、血管は常に収縮と拡張を強いられ、血のめぐりも悪くなってしまいます。
秋までからだの不調をひきづることになりかねないので、家庭での冷房の温度管理、外出先で冷房のききすぎた場所では体と足を冷やさないなどの工夫をしましょう。

暑いと、つい冷たいものに手がのびがちになりますが、お腹を冷やすと夏バテし易くなります。
というのも、夏は体内の熱が体の表面から発散しやすいので、おなかは逆に冷えてしまうことが多いからです。
お腹が冷えると、胃腸の消化吸収機能が低下し、食欲不振や下痢の原因になってしまいます。
こんなときには、生姜や紫蘇のように胃腸を温める食べ物を薬味に使ってみましょう。

暑い夏は、体内にこもりがちな熱を上手に冷ましながら、汗で失われる潤いとエネルギーを補給することが大切です。
夏バテや熱射病の予防には、緑豆がおすすめです。
小豆、スイカ、冬瓜、メロン、トマト、ニガウリなども、体内の熱を冷まし体を潤しながらエネルギーを補給するのに役立ちます。

夏の料理は、あっさりとした味付けにすることが大切です。
脂っこい食べ物や味付けの濃い物は、からだに熱を生み、のどのかわきをまねく原因になるので注意しましょう。
なお、酢の物や梅干にはのどのかわきや汗のかきすぎを改善する作用があります。

夏の飲み物におすすめなのは、烏龍茶です。
体の熱を冷ます働きがあります。
冷やしすぎずに室温手度の温度で飲むと良いでしょう。

からだにこもりがちな熱を上手に冷ましながら、汗で失われる潤いとエネルギーを補給することが大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~