» 2008 » 10 月 » 24のブログ記事

家庭でも気軽に使える生薬とその薬効を紹介します。

普段の食生活の中に上手に取り入れると良いでしょう。

〔辛開類〕桂皮(けいひ・・・シナモン)、紫蘇、生姜

  からだの表面を開いて、冷えやウィルスなどの外邪を追い出す作用をもつ生薬です。

  ピリッツとした辛味が特徴で、風邪の初期や冷えなどに使います。

〔温中類〕生姜、山椒、ウイキョウ・・・フェンエル

  おなかを温めることで、からだ全体を冷えから守る作用があります。

  冷たいもののとりすぎによる腹痛や下痢、月経痛などにおすすめです。

〔収斂類〕烏梅、五味子

  酸味のあるもの。からだの表面を引き締めて、発汗によって体内のエネルギー(気)

  が不用意にもれるのを防ぐ作用があります。

  ※酸梅湯(さんめいたん)はこの類の代表例です。

〔活血類〕番紅花・・・サフラン、紅花・・・ベニバナ、らっきょう、韮花

  血のめぐりをよくする活血作用をもつ生薬です。

  月経痛や慢性的な肩こりに悩む人におすすめです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

婦人科系の症状によく使われる生薬に「当帰」があります。

血を補う作用とめぐらせる作用があり、月経痛にも即効性があります。

当帰はちょっと味にくせがあるため、料理には使いづらいのですが、

味の濃いソースに煎じ汁を加えると違和感なく摂ることが出来ます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

ハードな生活が続いていたり、なんとなく疲れやすくて元気が出ないときには、

もち米、ナツメ、ハスの実、小豆、ピーナッツ、クルミ、ゴマ、ヤマイモなど、からだを補う作用

のある食べ物をとりましょう。

早めに休むことも大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

目の疲れを日常的に感じている人は、かなりの数にのぼるはず。

目の疲れを長引かせないためには、目を適度に休ませることが何よりも大切です。

ふだんパソコンの画面をずっと見て仕事をしている人などは、特に注意が必要です。

目の疲れは、「肝」と深い関係にある症状です。そのため、食材としては、

肝の機能を養うレバー、菊花、クコの実、はぶ茶などがおすすめです。

これらの食材を上手に摂ることで、肝の気血をめぐらせる機能が働いて、

目に十分な栄養が行きわたり、目のしょぼしょぼ感、疲れやすい、かすみ目など

の症状がやわらぎます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

なんとなく気持ちが落ち着かない、イライラするというときには、百合根が効果的です。

百合根はくせがなく、だれにでも好まれる食材です。

漢方薬としても、鎮静作用・肺を潤して咳を止めるなどの目的で使われます。

調理法を1つ紹介します。

水でもどしたナツメと百合根をやわらかくなるまで煮て、最後にハチミツで味付けをすると、

温かくても冷めてもおいしく食べられます。

       ~薬剤師 鳥居英勝~