認知症の早期発見は容易ではありません。
認知症は“もの忘れ”が初期症状として現れますが、その「もの忘れ」が病気の初期症状なのか、年齢相応のものなのか、なかなか区別がつきにくいのです。
実際は認知症が始まっているのに、年齢相応のものだと軽く考えてしまうと、適切な治療を行う機会を失い、症状が進行してしまうおそれがあります。

心配のない「もの忘れ」
・人の名前が出てこない
・買い物でうっかり買い忘れる
・文章を書いているとき漢字が思い出せない

注意を要する「もの忘れ」
※全体を忘れる、自覚していない、症状が進行する(症状を指摘されても分からない)
・朝食に何を食べたか思い出せない
・「明日病院に行く」と何回も言っておいたのに、当日になると「聞いてない」と言い張る
・会話の中で、同じことを何度も繰り返していう
・3年前に京都旅行に行ったこと自体を忘れている
・同じものを何度も買ってくる
・料理が簡単になり、メニューが少なくなる
・家の近くで道に迷い、帰ってこられない。

生活習慣病(動脈硬化・高血圧・糖尿病・高コレステロール血症)をおさえ込めば、脳卒中・脳血管性の認知症、さらにはアルツハイマー病の予防につながるといわれています。

また、イチョウの葉に含まれているギンコライドには、血液の循環を良くし、さらに抗酸化作用により動脈硬化を抑える働きがあることが分かっています。
都内の大学病院の「もの忘れ外来」では、患者さんが希望された場合にはイチョウ葉エキスを勧めています。
臨床的にも、イチョウ葉エキスには、認知症を予防したり、進行を抑える働きがあることが分かっています。

イチョウの葉には、人体に害になる成分も含まれていますので、サプリメントを摂る場合にはしっかりと精製されたものを選ぶと良いでしょう。
また、製品によっては有効成分含量にバラツキがあるものもあるようです。
確かな原料を用い、成分の抽出・精製・製造・品質管理がしっかりした製品を選ぶと良いでしょう。
当店では、ドイツシュワーベ社のGBE24を取り扱っております。
気になる症状でお悩みの方は、お気軽にご相談下さい。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

たいへん感染力の強い、はしかウィルスによっておこる急性伝染病の一つ。
幼児がかかりやすく、生後1年以内の乳児は、母体からの免疫が残っているためかかりにくく、一度かかれば免疫ができて二度とかかることはありません。

潜伏期間はおよそ1~2週間で、その後しつこい発熱、せき、くしゃみ、鼻汁といった風邪のような症状が出ます。
熱が出て4~5日後くらいから、大きさのふぞろいな発疹が顔や頚、胸、手足に広がります。
その後3~4日ほどで発疹は黒ずんで、しだいに色あせ消えていきます。同時に熱も徐々に下がります。

   ワンポイント
・熱があるうちは安静とし水分補給に気をつけましょう。
・3歳以下の乳幼児や、栄養状態の悪い子供、虚弱児などは、余病として中耳炎、肺炎、気管支炎などを併発することもありますから注意してください。
・治療法は対症療法が主体です。
・感染防止のため発疹出現後5日くらい隔離し、熱が下がって3日くらいしてから登校させましょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

国立成育医療センター内に設置されている「妊娠と薬情報センター」のホームページにおいて、2007年12月より「授乳と薬について」が情報提供されている。

この中では、授乳と薬についてを詳しく理解するための解説、「授乳中に使用しても問題ないとされる薬剤の代表例」及び「授乳中に使用してはいけない薬剤の代表例」の表が掲載されている。
これらの表は、海外の様々な最新の医学的研究報告に基づいて作成されており、医学的根拠に基づいた情報と解説されている。
なお、表に記載されている薬剤は代表例であり、すべてを網羅したものではないので注意が必要である。

詳細については、国立成育医療センター 妊娠と薬情報センターホームページに公開されている「授乳と薬について」 (http://ncchd.go.jp/kusuri/junyuu.html)を参照のこと。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

認知症のイライラに「抑肝散」が効く。
9月3日に放送されたためしてガッテンで知られた方も多いんじゃないでしょうか?

抑肝散は、元来は「小児のひきつけ」の用いられたものです。
筋のけいれん・ひきつけ・ふらつき・手足や舌のふるえを改善し、精神を安定させ、いらいら・緊張・うつ状態を改善する働きがあります。
夜泣き・チックや、一般的ないらいら・緊張・手足や舌のふるえ・筋けいれん・歯ぎしりに使用されます。また、不眠にも用います。

先日の放送では、興奮しやすいアルツハイマーの方に服用してもらったところ、興奮しないようになって、会話がある程度できるようになったり、徘徊が減ったという事例が紹介されました。

関心のある方は、専門家に相談の上、証にあっているようであれば試してみると良いでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

便秘には色々なタイプがあります。
腸の動きが悪いタイプ、腸の感受性が鈍っているタイプ、痙攣して動かないタイプ、自律神経のバランスが崩れたタイプなど。

便秘の解消には、食事・運動が大切です。それでも改善されない場合は便秘薬や浣腸を利用するのも良いでしょう。

天枢というツボがあります。お臍の左側に縦に指を3本そろえた時にその隣になる所です。
ここをゆっくり押すと腸の動きが良くなります。
どのタイプの便秘であっても解消に役立ちますので、お悩みの方は一度試してみてはいかがでしょうか。

 
       ~薬剤師 鳥居英勝~

本年4月に開催された日本リウマチ学会では、疫学調査で、50歳以上の男女で820万人の方が変形性膝関節症による「ひざの痛み」を発症していると報告しています。

変形性膝関節症の治療法としては、対症療法の消炎鎮痛剤を用いた「薬物療法」が一般的ですが、根本から治そうとすると、手術を伴う「人工関節療法」や「変形矯正療法」になってしまいます。

手術だけは避けたいという方が多いため、飲むだけで痛みを和らげる薬やサプリメントへの期待が高いようです。

痛みを和らげる方法として、非常に有効なのがストレッチなどの「運動療法」です。
運動することによって、関節に付属する腱や靭帯、筋肉が柔軟にかつ丈夫になり、関節への負担を軽減します。
その際、腱や靭帯などに必要なコラーゲンを、吸収に良いかたちで配合したサプリメントを摂取すると、さらに効果発現が早まることが期待できます。

65歳以上の男女30人に3ケ月間、毎日15分程度の運動を行ってもらったところ、太もも前部の筋肉が男性で約4%、女性で2.5%増加したというデータが出ています。
高齢な方でも、簡単な運動で確実に筋力がアップするようです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

妊娠は病気というわけではありませんが、食事の面で気をつけることがたくさんあったり、制限されることがあったり、体の変化から思うように体が動かなかったり、そういった状況でストレスも大きくなります。

たばこなどは厳禁ですが(受動喫煙も含む)、コーヒーやお茶などは、「飲んではいけないもの」ではなく、「たくさん摂ってはいけないもの」ですので、コーヒーを1日1杯飲むとか、食後にお茶を楽しむ程度であれば、それほど問題はないでしょう。

あまり神経質になりすぎると、余計にストレスがたまりますし、そういった状況は、母体にも子どもにも良くありません。
妊娠期間中は、出産準備期間でもありますので、出産に備えて、できるだけ心を穏やかに過ごして、元気な赤ちゃんを産んでもらえたらと思います。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

妊娠高血圧症候群は、妊娠20週以降、分娩後20週まで高血圧がみられるもの、または高血圧に尿蛋白を伴うものを言います。
妊婦の約10%が発症し、早産や死産など子どもに影響を与えるだけでなく、妊婦の死亡原因の1位にもなっています。

妊娠高血圧症候群を予防し、健康的な妊娠期間を過ごすためには、次にあげることがポイントです。

①胎児の発育と母体の健康維持に必要なたんぱく質、特に大豆製品や魚介類などをしっかり摂る。
なかでも黒豆は良質なたんぱく源というだけでなく、ビタミンB群が豊富で、利尿作用もあるためむくみの防止にも効果があり、流産を防ぐ食べ物とされています。

②たんぱく質の代謝に必要なビタミンB6を一緒にとる。不足すると妊娠高血圧症候群を助長する。

③脂質(特に動物性脂質とω-6系脂肪酸、トランス脂肪酸、過酸化脂質)、精製炭水化物のとりすぎには注意し、適正な体重コントロールを心がける(太りすぎには注意)

④妊娠時は、子宮が腸を圧迫して便秘になりやすいので、食物繊維や乳酸菌をしっかりとる。

⑤妊娠中は血液の量が増えるほか、胎盤を作るうえで鉄が大切な栄養素となるため、鉄分をしっかりとる。豆類、貝類、海藻類などに多い。植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」は、ビタミンCと一緒にとると吸収に優れる。

⑥適度な運動を心がける。

⑦休息・睡眠をしっかりとる。

⑧水分をしっかりとる(むくみがひどい場合だけ制限する)

⑨血圧を下げるカリウムとマグネシウムをとる(カリウムには利尿作用もあるのでむくみ防止にもなる)

⑩子癇(けいれん)発症を防止するため、マグネシウムをとる。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

妊娠中は、つわりや妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)に気をつける必要があります。
つわりが起こる原因はまだはっきりとわかっていませんが、有力な説として「妊娠によって胎盤の絨毛細胞から大量に分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンに妊婦の体が対応できない」からだと言われています。
漢方の考え方では胃に熱がこもっていると考えることはあります。
そういったことから、つわりの時には冷たいものを食べることが勧められています。(取り過ぎは注意です)

空腹になると、つわりの症状がひどくなりますので、できるだけ空腹の状態にしないよう、いつでも何か口に入れられる状況をつくっておくと良いようです。
この時期は、食べたいときに、食べられる物を、少しずつ食べると良いようです。「無理にでも食べないと赤ちゃんに栄養がいかない」と心配されると思いますが、つわりが終わった後にしっかり食事を摂れば十分です。

ちなにみ、妊娠中にはまる食べ物は、トマトや果物類が多いようです。意外にもフライドポテトやポテトチップスなどもつわり中に食べたくなるそうですが、こういったモノは赤ちゃんのためにも控えるべきでしょう。
また、炭酸飲料を飲むと吐き気が治まることが知られていますが、糖分が多いので、炭酸水を利用するとよいかと思います。

栄養面では、ビタミンB6には嘔吐を抑える効果があります。
玄米や豆類、青魚などに多く含まれていますが、この時期に口にできそうなもの、例えば、バナナやサプリメントなどを利用するのも良いでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

妊娠中は胎児に栄養がまわるために、ほとんどの栄養素において必要量が増えます。
食事で全て摂ることは難しいので、サプリメントをうまく利用するのも1つの手段です。

しかし、ビタミンAやビタミンDなどの脂溶性ビタミン、セレンなどのミネラルに関しては、過剰摂取にならないように注意する必要があります。
(※ビタミンAはβ-カロテンとして摂取するなら問題はありません) 

サプリメントを妊娠中に摂ることに問題はありませんが、質と量に気をつけましょう。

添加物が含まれていないもの、吸収性に優れているものを選ぶことも大切です。

       ~薬剤師 鳥居英勝~