カルシウムを充分に摂取すると、高血圧の予防につながることが明らかになってきました。
これは、過剰なナトリウムが体外に排出され血圧の上昇の予防になるためです。
また、米国の疫学調査でもカルシウム摂取量の多い方には、高血圧の発症頻度が低いとの報告もあります。
高血圧は、最近話題になっているメタボリックシンドロームの危険因子の一つです。
カルシウムは骨粗鬆症の予防だけでなく、メタボリックシンドロームの予防にも大いに活躍しそうです。
~薬剤師 鳥居英勝~
カルシウムを充分に摂取すると、高血圧の予防につながることが明らかになってきました。
これは、過剰なナトリウムが体外に排出され血圧の上昇の予防になるためです。
また、米国の疫学調査でもカルシウム摂取量の多い方には、高血圧の発症頻度が低いとの報告もあります。
高血圧は、最近話題になっているメタボリックシンドロームの危険因子の一つです。
カルシウムは骨粗鬆症の予防だけでなく、メタボリックシンドロームの予防にも大いに活躍しそうです。
~薬剤師 鳥居英勝~
私たちの身体は、物理的・科学的・精神的なさまざまなストレスを受けたとき、活性酸素が過剰に生成され、活性酸素に誘導されたヘムオキシゲナーゼがビリルビンの生成を亢進することが報告されています。
ビリルビンはビタミンEより抗酸化作用が強く、活性酸素を消去し、ビリルビン自身は酸化され、最終的にバイオピリンになって尿中に排泄される、すなわち酸化ストレスにより活性酸素が多くなるとビリルビンが生成され、ビリルビンの抗酸化作用で酸化ストレス状態が解消し、その結果として尿中のバイオピリンが高くなります。
これらのことにより、ストレスの度合いを知るためのマーカーとしてバイオピリンが使用されるようになってきました。
ビリルビンというと、赤血球の破壊・黄疸・肝障害の指標になることで知られています。
今回のバイオピリンの調査から、実際臨床でビリルビンが高くなることが知られている、感染時・手術後や外傷時など肝臓に関係ないものに関しては、酸化ストレスを解消するためのビリルビンの産生亢進によるものと説明されています。
~薬剤師 鳥居英勝~
春は環境の変化によるストレスやお肌のトラブルが発生しやすい季節です。ビタミンCの消耗が多くなります。積極的にビタミンCを摂りましょう。
Q1 ビタミンCは多く摂れば摂るほど良い?
A1 日本人の食事摂取量(2005年版)では、上限は定められていません。
ただ、一度にg単位で摂取すると下痢を起こす場合があり、また尿中排泄量が増加して腎にシュウ酸カルシウム結石を形成するという報告があります。
ビタミンCは、服用後約2~3時間でピークになり、その後排泄されます。常に一定の血中濃度を保つことが望ましいので、適正量を一定間隔で摂取するのが効果的といえるでしょう。
栄養機能食品の許可範囲(1日量):上限値:1000mg ※年齢による推奨量(mg/日)が次のように定められています。6~7才:60、8~9才:70、10~11才:80、12~69才:100、70才以上:100。
Q2 どんな時、多めに摂った方が良い?
A2 ・ストレスが強くかかる時
・肌が乾燥したり、紫外線の刺激を受ける時期
・排気ガス(一酸化炭素)が多い都会にいる時
・喫煙者(タバコ1本で25~100mgのビタミンCが破壊されます。
・関節・骨・傷などの障害を早く治したい時
・免疫力が低下した時や、貧血で鉄を多く摂取する時
・妊娠中、授乳期。
Q3 ビタミンCはいつどのようにして摂ったら良い?
A3 目的によって違ってきます。1日に1000mg摂る場合を想定すると・・・
・精神的ストレスを強く受けるときには、1回に1000mg一気に摂る
・血清コレステロールを下げることを目的とする場合には、1000mgを1回でまたは2回に分けて摂取する。
・一般的な酸化ストレスを考えた場合は、1000mgを1日3分割して服用すると効果的。
~薬剤師 鳥居英勝~
AとB、AB型の赤血球をO型の赤血球に変えることのできる酵素を米ハーバード大などの国際研究チームが開発した。
赤血球の表面は、毛のような糖鎖で覆われている。その糖鎖の先に結合している糖の種類によって、A・B・AB型に分かれ、何もついていないのがO型。
研究チームは、赤血球の糖鎖から糖を分断する能力を持つ酵素を複数発見。特徴を遺伝子レベルで調べ上げ、効率を高めた酵素を開発した。この酵素でO型以外の赤血球を1時間処理すると、ほとんどの赤血球がO型になった。
結合している糖の種類が違うと輸血時に拒否反応が起きるため、O型以外の赤血球は輸血対象が限られる。そのため緊急時など患者の血液型が不明な時はO型を使う。O型の血液は、どの血液型の患者にも輸血できるため、実用化すれば輸血用血液の血液型の偏りを解消できる可能性がある。
~読売新聞19・4・2より~
世界保健機構(WHO)は、アルコールとがんの因果関係についての見解を新たに発表した。
それによると、飲酒で顔が赤くなりやすい人の食道がんの発症率は赤くならない人に比べて最大12倍とのこと。
WHO傘下の国際がん研究機関(IRAC)によると、エタノールはがんを引き起こす元凶と指摘。アルコールの分解過程で重要な役割を果たすアルデヒド分解酵素(ALDH2)の一部が欠損し、働きの悪い人は、飲酒量に比例して食道がんになる危険が高まり、酵素が正常な人の最大12倍になるとした。
20年前にWHOが飲酒との関係を認定したのは食道がんと肝臓がんなど限られたがんだけだったが、今回は乳がん、大腸がんとの間にも因果関係があるのは確実とした。
アルコールを毎日50g(ビール大瓶2本程度)摂取した人の乳がん発症率は、飲まない人の1.5倍。大腸がんの発症率も飲酒しない人の1.4倍になるという。
国立病院機構久里浜アルコール症センターによると、『アルデヒド分解酵素の部分的欠損者は、日本人の35%、アルコール依存症患者の13%に達する。飲酒教育を早期から行うなど、新たながん予防策を講じることが重要』との見解を示している。
~読売新聞19/4/2より~
牛乳は、カルシウムを多く含み骨粗鬆症予防に効果があるといわれています。
しかし、最近の研究で『牛乳を大量に摂り続けると骨がもろくなる』ということがわかってきました。
牛乳は『牛の乳』ですから、当然異種蛋白を多く含みます。それが人間の体に入ると、体はアレルギー反応を起こしその結果体液が酸性に傾きます。そうすると酸性を打ち消すために骨からCaが溶け出します。これが継続すると骨がもろくなるのです。
統計学上、『牛乳を多く摂取するアメリカ人の女性は、日本人に比べて骨粗鬆症罹患率が非常に高い』という結果が出ています。
牛乳を嗜好品として少量摂るレベルでは問題ありませんが、『Caを多く摂ることを目的として牛乳を大量に飲むことは、骨を強くする目的においては逆効果』のようです。
~薬剤師 鳥居英勝~
カルシウムは色々な食品に含まれています。しかし、それぞれの食品によってカルシウムの吸収率が異なり、またその他に含まれる栄養素も違います。栄養バランスを整える上でも、いろいろな食品からカルシウムをとることが大切です。
カルシウムを多く含む4つの食品のグループ
乳製品:カルシウムの吸収率が最も高い食品です。コップ1杯の牛乳で、1日の目標量の1/3をとることができます。牛乳が苦手な人は、料理に上手に使いましょう。
緑黄色野菜:カルシウムの供給源として、1日120g以上の緑黄色野菜をとることを目標としています。
大豆食品:カルシウムだけでなく、女性ホルモンに似た働きで骨粗鬆症を予防するイソフラボンが含まれています。特に更年期以降の女性は意識して摂りましょう。
小魚・海藻・乾物:小魚やごまなどは少しの量でもカルシウムがたっぷりとれるので家庭に常備していろいろな料理に利用するとよいでしょう。小魚は塩分が多いので注意が必要です。
カルシウムの摂取目標量は1日600mgです。
カルシウムは、骨粗鬆症予防の他、血圧の安定や精神の安定にも働くといわれています。
毎日の健康維持のためにも積極的に摂るとよいでしょう。
~薬剤師 鳥居英勝~
曇りがちな日や雨が降りそうな日などに、頭痛や関節痛がひどくなる方が多くいらっしゃいます。
これは『気圧の低下が自律神経に影響』するためです。
具体的にいうと、急に気圧が低下すると一時的に交感神経が興奮し、その後副交感神経が興奮します。
交感神経が優位になると血管の収縮や神経伝達物質分泌を促し、頭痛や関節痛を引き起こします。また、副交感神経が優位になると免疫反応を盛んにし、炎症反応を増強させます。それにより、いろいろな痛みをもたらします。気分が低下するのも副交感神経が優位になったときの反応です。
交感神経と副交感神経のバランスを理想的に保つためには、次のことが大切であると考えられています。
①充分な睡眠
②適度な運動
③昼夜めりはりのある生活
また、最近では『漢方系医薬品』で交感神経と副交感神経のバランスを調整する薬が開発されています。
天候による痛みや気分低下だけではなく、自律神経の不調をお感じの方は試されると良いと思います。
~薬剤師 鳥居英勝~
葉酸はビタミンB群に大別される水溶性ビタミンで、食品では緑黄色野菜やレバーに多く含有されており、生体内ではDNAやアミノ酸の合成に働くといわれるほか、動脈硬化の危険因子とされる血清ホモシステインの増加を抑制するなどといわれています。
葉酸が妊婦にとって非常に重要な栄養素であるといわれる背景には、胎児の先天性異常である『神経管閉鎖障害』(先天性の脳や脊髄の癒合不全を指す。具体的には二分脊椎、脳りゅう、脊髄りゅう、無脳症などがある)の発症リスク低減に有効であると明らかにされていることによります。
これにより欧米では1900年代から、日本でも2000年に『葉酸摂取による神経管閉鎖障害の発症リスク低減化』について勧告を出し、妊娠を計画している女性に対して、妊娠1カ月前から妊娠判明後3カ月の間、通常の食事から摂取できる葉酸0.2μgに加え、栄養補助食品から1日0.4μgの摂取を勧めており、母子健康手帳には葉酸摂取の必要性が記載されています。また、厚生労働省もサプリメントでの摂取を勧めています。
葉酸は妊婦の9割近くが不足しているとのデータもあります。安心して妊娠時期を過ごすためにも葉酸を積極的に摂取すると良いでしょう。
~薬剤師 鳥居英勝~
大豆製品やイソフラボンを摂取している人は、限局性の前立腺ガン(前立腺の中だけに留まっているガン)のリスクを低下することが、厚生労働省研究班の疫学調査で明らかになりました。最大でリスクが半減したデータもあるようです。
遺伝的素因がある方や現在治療中の方は、毎日の食生活に味噌・豆腐などの大豆製品や、大豆イソフラボンのサプリメントを取り入れると、予防や改善に役立つかも知れません。
~薬剤師 鳥居英勝~