肝炎から肝臓がんにおいて、肝炎の進展とその後の肝がん発生を、瀉血および鉄制限食が有意に抑制するという報告があります。

鉄はそれ自体がフリーラジカルであり、周囲の過酸化水素と反応して細胞障害性の高いOHラジカルを放出し、細胞とDNA障害を引き起こすと考えれています。
また、鉄自体が癌のDNA増殖に関わっている可能性もあるとのことです。

その鉄を少なくすることにより、細胞の損傷が抑えられるということです。

ちなみに、保険適応のウルソ(胆石症・原発性胆汁性肝硬変・慢性肝炎の治療薬)は、フリーラジカル消去能を持つことが明らかになっています。

慢性肝炎から肝硬変、さらには肝細胞癌発症にかけての肝細胞障害にフリーラジカルが関与している可能性が強く示唆されてます。
瀉血は自分でするのは危険ですし、鉄制限食は貧血につながるリスクを伴います。

毎日できる工夫として、食事やサプリメントを上手に利用して、『活性酸素を除去』し『体のサビをとっていく』事が大切なようです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

①不眠と睡眠不足は別のもの。睡眠時間にとらわれないことが大切です。
②加齢やストレス、運動不足などが不眠の原因として挙げられます。
③睡眠時間は日が長くなると短く日が短くなると長くなります。
④『眠らなければ』と頑張らず、眠くなるまで楽しむ気持ちで。
⑤カフェインは就寝の4~5時間前に。半身浴はリラックス効果があります。
⑥朝の光を浴び、運動不足の解消など生活全般を見直すことが必要。
⑦一時的な不眠には市販薬も有効。改善しない場合は受診を。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

『診断項目』と『病気の疑いがある異常な状態の目安』

①量
ふだんより多いと、糖尿病・高血糖の疑いがあります。逆に少ない場合は、腎臓の機能低下や尿管結石、ガンなどの恐れがあります。

②回数
ふだんより多いと膀胱炎や尿道炎、前立腺炎の疑いがあります。逆に少ないと、危険な尿毒症などの恐れがあります。

③排尿状態
ふだんより尿が出にくいといった状態が続くと、前立腺肥大の疑いがあります。又、排尿時に痛みや不快感があり、それが何日も続けば膀胱炎の恐れもあります。

④尿の色
無色透明の尿が何日も出て、のどが異常に渇くとき、糖尿病の疑いがあります。又、ふだんより極端に赤い尿が続けば、膀胱炎、膀胱ガン、膀胱結石、尿道結石、尿道炎が疑われ、赤褐色・茶褐色の尿が続けば、急性腎炎や腎臓ガン、腎結石、尿管結石、溶血性貧血などの恐れがあります。なお、紅茶、ないしはビールビンのような濃い褐色の尿で、泡まで色がついている時は、肝臓病や胆道系の病気も考えられます。

⑤におい
においの強い食品を食べたり、アルコール飲料を飲んだりした時以外のにおいは要注意。ツーンとくる刺激臭があるときは尿道炎や膀胱炎、腎盂腎炎などの疑いがあります。逆に、甘酸っぱいにおいのときは、糖尿病の恐れ大。

⑥泡
尿をした時に盛り上がるように泡が立つとか、泡がなかなか消えないときは腎臓病の疑いがあります。

⑦混濁
濁っている場合は、膀胱炎や腎盂腎炎、前立腺炎、尿道炎などの疑いがあります。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

大豆に含まれるゲニスチンという成分に、『卵子に到達しようとする精子の衰弱を早める』作用があることが、ロンドン大学フレーザー教授によって発表されました。

大豆は、良質なたんぱく質を多く含み、ミネラルを豊富に含む食品であり、日本においては食材や調味料として多く消費されています。
今回の発表が、『大豆=不妊につながる』と決め付けるのは時期尚早と思います。
どれだけの量を、どのように調理された形で、どれだけの期間摂取した場合に精子の衰弱が早まるのが、今後の研究結果を確認したいところです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

女性ホルモンには動脈硬化の予防効果があると考えられています。

骨粗鬆症と診断され女性ホルモン補充療法を行っている患者では、動脈硬化性疾患の発症率が低下することが分かっています。
これは、女性ホルモンにより内皮依存性血管拡張能が
改善するためであると考えられています。また、ホルモン補充療法による治療期間中にその効果の減弱は認められなかったとのことです。

同じように、赤ワインに含まれるポリフェノールなどの抗酸化物質も動脈硬化を予防することが報告されています。

大豆イソフラボンや、抗酸化に働くポリフェノールを積極的に摂取することは、動脈硬化の予防に役立ちそうです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

日本人は、カルシウムと食物繊維が大きく不足していることが、厚生労働省発表の国民栄養調査で明らかになりました。また、ビタミンB1も不足気味で、女性における鉄の摂取も不足傾向にあるとの結果が出ています。

また、葉酸は妊娠初期に必須な栄養素ですが、多くの妊婦で充分量を摂取できていないというデータもあります。

これらの栄養素は、食事から摂るのが一番です。
毎日の食生活に気をつけたいものです。
それでも、どうしても食事が乱れがちで充分な栄養が摂れない場合には、医薬品の栄養剤やサプリメントで補って行くといいでしょう。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

若い女性がセレン欠乏をおこすと、血清脂質に悪影響が出るとの報告があります。
セレンが欠乏すると、高脂血症・脂質異常・HDL低下をきたし、循環器疾患が発症しやすくなります。
加齢による自然なセレン低下では問題ありません。
~薬剤師 鳥居薬局~

タウリンはアミノ酸の一種で、卵・ミルク・魚・肉などに多く含まれています。また、ビタミンB6を多く摂取すると体内で盛んに合成されます。

このタウリンは、骨格筋や心筋の収縮力を増大させ、また運動による乳酸の蓄積と筋肉の崩壊を抑えることが報告されています。

このことから、タウリンを継続して服用すると、運動による疲労と筋肉の障害が軽減できると考えられています。

また、高脂血症と糖尿病の予防に働くという学会発表もあります。
毎日継続して摂取すると、疲労の緩和だけでなくメタボリックシンドロームの予防にも役立つかもしれません。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

カルシウムを充分に摂取すると、高血圧の予防につながることが明らかになってきました。
これは、過剰なナトリウムが体外に排出され血圧の上昇の予防になるためです。

また、米国の疫学調査でもカルシウム摂取量の多い方には、高血圧の発症頻度が低いとの報告もあります。

高血圧は、最近話題になっているメタボリックシンドロームの危険因子の一つです。
カルシウムは骨粗鬆症の予防だけでなく、メタボリックシンドロームの予防にも大いに活躍しそうです。

       ~薬剤師 鳥居英勝~

私たちの身体は、物理的・科学的・精神的なさまざまなストレスを受けたとき、活性酸素が過剰に生成され、活性酸素に誘導されたヘムオキシゲナーゼがビリルビンの生成を亢進することが報告されています。
ビリルビンはビタミンEより抗酸化作用が強く、活性酸素を消去し、ビリルビン自身は酸化され、最終的にバイオピリンになって尿中に排泄される、すなわち酸化ストレスにより活性酸素が多くなるとビリルビンが生成され、ビリルビンの抗酸化作用で酸化ストレス状態が解消し、その結果として尿中のバイオピリンが高くなります。
これらのことにより、ストレスの度合いを知るためのマーカーとしてバイオピリンが使用されるようになってきました。

ビリルビンというと、赤血球の破壊・黄疸・肝障害の指標になることで知られています。
今回のバイオピリンの調査から、実際臨床でビリルビンが高くなることが知られている、感染時・手術後や外傷時など肝臓に関係ないものに関しては、酸化ストレスを解消するためのビリルビンの産生亢進によるものと説明されています。

       ~薬剤師 鳥居英勝~