小さい子供を持つ私にとって、雨どいの下、庭の土など、どれくらいの線量があるのか気になるので、この度放射線測定器を購入することにしました。

環境の放射線レベルを測定するためには、ガイガーカウンターが必要。放射性セシウムが放出するγ線を測定するものであって、食べ物にかざして食品の放射線レベルを測定することはできない。シンチレーション式測定器を作っているメーカーか、その子会社製のものが良い。補正が利く機種が良い。

これらの基礎知識をもとに、どの機種が良いかインターネットを利用して調べたところ、正直どれが良くてどれが良くないのか分かりません。そこで、薬大に残っている学生時代からの友人に聞いてみました。

すると、開口一番、『精度から言ったら何といっても日本製が一番、無理ならばウクライナ製がいい』とのこと。ウクライナはチェルノブイリ発電所の原発事故を経験しているので、良い製品を作るメーカーがあるようです。ちなみに、『中国製は測る度に違う数値が出るからすすめられない。』とのことでした。

そうだろうな~と思いながら、お勧めの日本のメーカーを聞いたところ、『堀場製作所なら信頼できる』とのこと。同大学のアイソトープ棟で導入している機械にもこのメーカー製のものがあり、その会社のものならば信頼できるんじゃないかとのことでした。

早速このメーカーに問い合わせたところ、ラディ(型番PA1000)という機種があり、欠品する事態にはなっていないとのこと。10日程度で納品できるとのこと、すぐに注文し、今届くのを待っているところです。

値段は12.800円+消費税と、かなり高いのですが、これから長く使うことになるので思い切ってこれに決めました。ちなみに、この機種は多くの自治体でも購入し、地域の放射線レベルを測定するのに活躍しているようです。

届いたら早速、我が家の放射線量マップを作成しようと思っています。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

我が家には、2人の子供がいます。1人は4歳の男の子、もう1人は1歳の女の子。

今朝、下の子が廊下で足を滑らせて転んだときに、柱に頭を打ってしまいました。泣き出したので抱きついてくるかと思いきや、その柱に強烈な頭突きをかましてさらに号泣。まるで、私に何すんのよ!と仕返しするような感じでした。この子は日頃から鷹揚であり、かつやられたらやり返す性格ではあったのですが、そこまでやるのかと関心してしまいました。

それに反して上の子は慎重でのんびり屋さん。同じ事があったらそんなことはせず、その場で助けが来るのを待つはずです。

そういう性格というか気性の違いは、どうして生じるのでしょうか?父親似、母親似で違いがあることは考えられますが、それを凌駕するような強烈なというか強い個性を持つ子供が生まれるのはなぜでしょうか?

以前、『妊娠中に厳しく体重管理をされた母親の子供は、神経質になることが多い。』ということを聞いたことがあります。おそらく、母親のストレスや、胎盤を通して胎児内に入ってくる栄養が関係しているのでしょう。

それを踏まえると、赤ちゃんの産まれ持った性格構築には、胎児のときの母親の過ごし方が関係するのではないかと思います。具体的にいうと、母親の栄養や水分の摂り方、精神状態、睡眠・運動などの生活の仕方。それらが、産まれる子供の性格に何らかの影響を及ぼすように思います。

統計的に調査すると、客観的に評価できるデータが得られるかもしれません。もちろん、親から受け継いだ性格というベースも踏まえて考えなければならないし、上の子と下の子という最初からライバルがいるいないという環境によるものも考慮しなければならないでしょう。

それらのデータから、『望む性格に生まれるためには、妊娠中どうすごしたら良いか』が分かるかもしれません。もちろん妊娠前から良好な身体造りをすることが大切ですが。

顧みると、子宝相談にいらっしゃってしっかりと漢方で身体造りをされたお母さんから産まれたお子さんは、性格がおだやかな印象があります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

『3日前の食事が今日の体調に影響する』という学説をご存知でしょうか。すなわち、今日体調が良いな、悪いなというのは、3日前に摂った食事が良かったか悪かったかが関係しているというもの。

発明王として知られるドクター中松さんが、何年か前にイグノーベル賞を受賞した研究です。

もしこれが本当だとすれば、例えば日曜日に野球の試合がある場合や、大事な試験がある時などは、木曜日の食事に注意した方が良いということになります。

ほかの栄養学者の話で、『食べ物は3日で考えると良い』ということを聞いたことがあります。例えば今日おかしを食べ過ぎてしまったら、後の2日で節制してバランスを取れば良いというもの。

両方とも3日という日数が一致するところが、それぞれの信憑性を高めています。

私は、『健康は正しい食事から得られるもの』だと考えています。毎日正しい食事を摂り続けることができればそれが一番ですし、そうするよう心がけています。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

カユミでお悩みの方が多くいらっしゃいます。空気が乾いている秋~冬に多いのは乾燥性のカユミ。その場合、お風呂上りにたっぷりクリームを塗って保湿をしたり、当帰飲子という漢方薬を服用して肌を潤わせることで改善することが見込めます。

乾燥性ではなく、決まって夜になるとかゆくなる場合方もいらっしゃいます。皮膚科に通って抗アレルギー剤を服用したり、ステロイドの外用薬を塗ってもその場しのぎでやめたらまた戻ってしまう。このような場合、原因の1つに自律神経の働きが影響していることが考えられます。

日中仕事などで強いストレスにさらされていて交感神経が強く緊張しており、夜に家に帰ってフッと楽になった時にカユミが出る。これは、家でリラックスしたときに副交感神経が反射的にパッと優位になることで説明がつきます。

このような方は、お風呂に入ったときにカユミが増すことが多いようですが、入浴は身体をリラックスさせ副交感神経を高めるし、さらに温まることと皮膚の血流が良くなることでカユミ感覚が増すのも影響しているのでは。

また、夜間には自律神経支配の作用で副腎皮質ホルモンの分泌が減るので、炎症反応が出やすくなるのも一因かも知れません。

ではどうしたらリラックス時のカユミが和らぐのでしょうか?1つに、夜に生じる『交感神経と副交感神経の優位性が緩やかに逆転』すれば緩和されていくかもしれません。

そのためには、日中過度に緊張状態が続くことを避けることが何よりも大切だと思います。そうすることで、交感神経が極度に緊張することを防ぐことが出来るので、その影響で副交感神経も緩やかに立ち上がるようになることが期待できます。そのために、ストレスブロックといって、仕事中1時間に2~3回深呼吸をしたり軽い運動をしたりして、ストレスを短時間で切って行くと良いようです。爪揉みといって、爪の生え際を指圧するのも効果的でしょう。

また、ストレスを和らげる漢方薬や、自律神経を調整する人参の栄養剤を、生活に合わせて服用することも有効と考えられます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

うんち、おしっこ、おちんちん。子供が大喜びするのはなぜでしょうか?

一説によると、子供にとって排尿行為はとても気持ちが良いことであって、それに関わるキーワードが大好きなんだそうです。

うんち、おしっこは絶対しないといけない生理行動ですが、子供にとっては快楽でもあるんですね。

一方で、お風呂。入浴は気持ちいいものですが、お風呂嫌いのお子さんもいると聞きます。気持ち良いよりも先に、服を脱ぐことの面倒の方が先に立つのかもしれません。

服を脱ぐことが面倒といえば、うんちをするときにズボンからパンツまで全部脱ぐ子の場合、そうでない子に比べて大きくなってから便秘になる率が高いようです。

その理由は、用を足すときに服を脱ぐことが面倒であるがゆえにトイレが嫌いになり、うんちをするのが遅くなるため。したい時にしないと習慣性便秘になりやすくなりますからね。

大人になってから便秘症にならないためにも、小さいうちから、ズボンとパンツは膝辺りまで下ろした状態で排便できるようにしておくと良いようです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

皆さんご存知の半身浴。水圧による身体への負荷が軽いので心臓が悪い方でも安心な入浴法として知られています。

半身浴の最大のメリットは、身体が良く温まること。胸あたりから上がお湯から出ているためにのぼせにくく、長く入っていられるので、上手に入れば身体を芯から温めることができます。身体を芯から温めるためには、38~39度くらいのちょっとぬるめのお湯で、20~30分ゆっくりつかると良いようです。※温度と時間は気持ちが良いことが重要。

このような入浴法で得られる効果は・・・深部体温があったまる、末梢血管が開くので手足の冷えによい、体温が上がるので免疫力がアップする、リラックスすることで副交感神経が活性化されてぐっすり眠れる・同時にリンパ球が増えるので免疫力がアップする、代謝が良くなるので肥満解消に役立つ、などなど。

これから寒くなる季節ですので、身体の冷えが気になる方は、是非半身浴を試してみてはいかがでしょうか。半身浴の際は、肩が冷えないように、温かいお湯でぬらしたタオルをかけたり、かけ湯をすることを忘れないようにしましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

カリウム(K)は、緑黄色野菜に多く含まれているミネラルです。体内ではナトリウム(Na)と相関して、水液代謝や細胞が正常に働く上で重要な役割を担っています。

Kにはもう1つ重要な働きがあります。それは、放射性セシウムの体内への蓄積を軽減する働き。身体を十分なKで満たしておけば、放射性セシウムを摂取しても細胞に取り込まなくて済むため排泄が早いとのこと。

そのように人体に有益なKですが、自然界に存在するK原子の内、8800個に1個は放射性カリウムであるとのこと。平素から、我々は食事で微量ではあっても放射性カリウムを摂り続けており、健康を気にして緑黄色野菜を多く食べている人は、それだけ多くの放射性カリウムを摂取していることになります。

とはいえ、これまでベジタリアンが癌になり易いというデータを見たことはありません。原発事故後の放射性物質が気になる今の時期は、放射性セシウムに蓄積を防ぐためにも、やはり安全が確認された野菜などからKを多く摂取するメリットはあると思います。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

コーヒーを飲むと、ストレスが和らいだり眠気がすっきりするなど、色々な効用があることが知られていますが、香りを嗅ぐだけでもある効果が期待できるようです。

その効果とは、ストレス緩和作用。揮発性成分を嗅ぐことで、覚醒水準が低下して、抗不安様のストレス緩和作用が発揮されるとのこと。※その作用は、豆の種類によって違いがあるようです。

コーヒーは、含まれるカフェインによって覚醒作用があり、飲むと眠気がスッキリすることは有名ですが、香りだけを嗅ぐと逆に覚醒水準が低下するということは面白い情報だと思います。

夜ぐっすり眠るのに苦労している方は、コーヒーの香りを利用すると良いかもしれません。飲んでしまうと、カフェインによって眠れなくなることがあるので要注意です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

文部科学省が、地表面への放射性セシウム蓄積量マップを公表しています。どのようにして測定して作られたものなのか調べてみました。

測定方法:ヘリコプター及び飛行機により、対地高度で150~300mの飛行高度でγ線を測定する。モニタリングにおける航空機の軌跡幅は3km程度。公表される数値は、航空機下部の直径約300m~600mの円内の測定値を平均化したものであり、併せて陸上においてγ線エネルギー分析装置を用いて測定した結果も踏まえて算出。

要するに、3km毎に150m~300mの高度で測ったγ線量から地上に積もっている放射性セシウムの量を算出したものと、地上で測定したγ線量を併せて分析して、数値化したということです。

ただ、軌跡幅が3km程度、測定値は300m~600mの円内を平均化したものということは、限られた狭いエリアのホットスポットや、水で流されて自然に除染されるなどして線量が少ない場所などは表現されていない可能性が高いことは頭に入れておくべきでしょう。また、蓄積量の色の境界線は実際と数kmずれている箇所があることも考えられます。

放射性セシウムは、β線とγ線を放出します。β線は内部被曝、γ線は外部被曝を考える際に重要になってきます。蓄積量マップ作成に利用されたのはγ線のみですが、その線量が多い場所は即ちβ線も多いということ。地図で蓄積量の多いエリアに住んでいる場合には、外部被曝と内部被曝の両面への注意が必要になります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

秋になり空気が乾燥し、感染症が気になる時期になってきました。感染予防に『うがい』と『手洗い』は必須。それぞれに便利な殺菌剤などをまとめてみました。

うがい薬には、ヨード系・セチリピリジニウム系の殺菌剤や、アズレン系の抗炎症剤があります。また、それらに炭酸水素ナトリウムが入っていると浄化作用が高くなります。ただ、殺菌剤でうがいをしすぎると、のどの繊毛運動が鈍くなって自浄作用が弱まるといわれているので注意が必要。日常のうがいは、塩水でガラガラやれば十分で、うがい薬は、のどが化膿している場合や、炎症があったり痛みがある場合に使う程度で良いようです。

手洗い用洗剤にも色々あります。普通の石ケンでも汚れはきれいになりますが、ウィルスや細菌が気になる場合には殺菌剤の入った薬用石鹸を使うと良いでしょう。最近では、塩化ベンザルコニウム配合の泡ウォッシュも出ています。

手洗い後に使う速乾性の殺菌ジェルにも色々あります。消毒用エタノール、塩化ベンザルコニウム含有消毒用エタノール、クロルヘキシジン配合の消毒用エタノールが代表的。消毒用エタノールだけでもウィルス・細菌に対してかなりの除菌効果が期待できますが、塩化ベンザルコニウムやクロルヘキシジンが配合されているとさらに抗菌域が広くなります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~