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アメリカの食品医薬品局(FDA)が、セミに関する次の「警告」をツイートし、話題を呼んでいるそうです。

エビ、カニなどの甲殻類のアレルギーのある人がセミを食べると、アレルゲンの交差反応性によって、食用昆虫にアレルギー反応を起こす可能性がある。※昆虫と甲殻類は、同じ節足動物のグループに属しています。

昆虫食ブームの折、ご注意ください。

セミの抜け殻は、蝉退(センタイ)といって、漢方薬になります。皮膚病で良く使われる「消風散」にも使われています。今のところ、蝉退でアレルギーがあったということは聞いたことがありません。

~薬剤師 鳥居英勝~

滋養強壮に良い赤い箱のお薬、「養命酒」。改めて内容を見直してみました。

インヨウカク ウコン ケイヒ コウカ ジオウ シャクヤク チョウジ トチュウ ニクジュヨウ ニンジン ボウフウ ヤクモソウ。

養命酒は、これらのエキスが溶け込んでいる、アルコール14%の製剤です。

効能は・・・次の場合の滋養強壮:胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え性、肉体疲労、虚弱体質、病中病後。

身体を芯から温めて元気をつけ、血を補って巡らせる。胃腸を温めて働きをよくする。力のある方剤だと思います。

配合生薬をみると、風邪の引き始めで寒気がするときや、昼間の立ち仕事で浮腫みがあるときなどにも良さそうです。夜飲んで寝ると朝和らいでいるかも知れません。

独特の風味がありますが、味と香りも効き目のうち。器に注いだら手の温度であっためて、立った匂いをかぎながら味わって服用すると良いと思います。

~薬剤師 鳥居英勝~

昨日から、うちのガスメーターの天板でカエルが佇んでいます。冬眠明けで体を慣らしているようで、ずっとじっとしています。すっかり春ですね。

さて、今朝のニュースで、更年期障害で受診する男性が増えていることが取り上げられていました。五月病という言葉があるように、5月は気持ちが沈みがちになる方が多い時期です。今年はコロナの影響で行動が制限されるので、余計にストレスをため込んでいる方が多いのでしょう。

お医者さんにかかるほどではなくても、気分が落ち込んだり、イライラが気になる方は多いことと思います。

深呼吸一つでも、ストレスは和らぐものです。外で気晴らしできる機会が少ない中、ご自身にあったストレスの解消法を持っておくとよいかもしれません。漢方薬も、支えになると思います。

~薬剤師 鳥居英勝~

スギ花粉の飛散がピークを迎えています。昨年の2倍飛んでいるという割には、今年は症状が軽く済んでいる方が多いように感じています。コロナ対策でマスク着用を徹底しているのが効を奏しているのでしょうか。

早めに対策を始めたこともあり、私も今年は楽に過ごせています。ただ油断するとひどいことになるので、マスクはもちろん、帰宅後は顔と目を洗ったり、肌を保湿したりと、できることを続けています。

花粉とコロナに気を取られて忘れがちですが、これからの数か月は、UV対策が大事になります。夏に向けて紫外線が強くなってきます。コロナ禍の今、マスク焼けにも注意しなければなりません。

UVケアーといえば、日焼け止めが真っ先に思いつきますが、それと合わせて保湿も大切です。保湿によって肌荒れを防ぐことができますし、バリア機能が調うので花粉から肌を守ることにも役立ちます。

肌に合ったクリームに漢方の軟膏を混ぜ合わせて塗るのが私のお気に入りです。

~薬剤師 鳥居英勝~

今朝のNHKニュースおはよう日本で、生理に悩む方が増えていることが取り上げられていました。

ニュースでは、コロナ禍で在宅勤務が増えて、生理前に気持ちがひどく落ち込む方のインタビューが紹介されていました。

生理前にイライラしたり気分が落ち込んだり眠くなったりするのは、多くの方が感じられているようで、月経前緊張症候群として知られています。

それが、コロナ禍において、運動不足、友だちと会うこともできず気分が発散できないなど様々な要因で、重くなっている方が多いようです。

このような症状には、漢方薬が効を奏することが多いものです。上手に気を通すことが大事です。

~薬剤師 鳥居英勝~

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今日の下野新聞のコラムに、県内でアニサキスの発症が増えていることが取り上げられていました。

アニサキスは、主にサバやアジなどの青魚やイカにつく寄生虫です。これを知らずに食べてしまうと、胃の壁にかみついて猛烈に痛むことがあります。こうなると、お医者さんに胃カメラを除きながらピンセットで取ってもらうしかありません。

ちなみに、冷凍・加熱すればアニサキスは不活化します。また、もしも食べた魚に生きたアニサキスが付いていても、よく噛むことでアニサキスに傷をつけて飲み込んでいれば、胃の中で暴れることはないそうです。

東京都健康安全研究センターの研究で、生薬のケイヒに含まれるケイヒアルデヒドや、ウイキョウに含まれるアネトールなどの成分が、アニサキスに対して致死的な効果や、強い運動抑制作用があることが分かっています。

当店には大草胃腸散という漢方の胃腸薬があります。このお薬には、ケイヒとウイキョウも配合されています。生ものを食べた後には念のため飲むようにしようと思います。

~薬剤師 鳥居英勝~

栃木県では、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が解除されました。

新規感染者の人数は、はっきりと少なくなっています。とはいえ、栃木県医療危機管理警報の警戒度レベルは『特定警戒』と高いレベルです。リバウンドすることが無いよう、気を引き締めて参りましょう。

私事ですが、最近腰痛に悩んでいます。明らかに老化と運動不足です。CMなんかでお年寄りが腰が痛いポーズをとっているのを他人事のように眺めていましたが、このことなんだな~としみじみ思っています。

加齢によって腰が弱った場合の対応として、漢方では『補腎』といって腎を強くすることを大事にします。補腎は、免疫を向上させるとも考えられています。腰痛と感染症の両方に役立つようにと、今朝から補腎剤をのみ始めました。

何か月か前に腰痛になった時には、3日位で楽になりそこでやめてしまったのですが、今はコロナ禍。腰痛の再発予防と免疫のことも考えて、長めに飲もうと思っています。

~薬剤師 鳥居英勝~

栃木県に発令されている緊急事態宣言は、今月7日で解除されることとなりました。とはいえ再拡大する心配がないわけではありません。

気を緩めることなく、マスク・手洗い・消毒・三密を避けるなど、感染防止対策は徹底していく必要があると思います。

コロナのことで頭がいっぱいで忘れがちですが、花粉症シーズンは始まっています。

私も今朝、今シーズン一発目のくしゃみが出ました。

まだ小さい息子も、『(目と目の間を指さして)ここがくすぐったいからメガネ買って~』と。

くしゃみも出ているのできっと花粉症です。

早速、葛根湯に石膏を混ぜたものを飲ませてあげました。

花粉症は、症状がひどくなってしまうと落ち着くのに時間がかかります。早めに対応することが大事です。

~薬剤師 鳥居英勝~

2日前から、麻杏甘石湯、小青竜湯加石膏、桔梗湯、五苓散、小柴胡湯を飲んでいます。2か月位前にブログに載せた、清肺解毒湯を自分なりに調整した方剤です。

嫌な風邪が流行っているので、予防的に1日各1包を一度にお湯に溶かして、それを1日何回かに分けて服用しています。鼻から肺までの呼吸器系を守るのが目的です。

間違いなく咳と痰には良さそうですし、花粉症による鼻炎症状も楽になると思います。万が一気になる症状が出てしまったら、倍量に増やして対応しようと考えています。

※清肺解毒湯についてはこの製剤を服用した患者さんが多く回復したことを受けて、先日中国の公の機関から「免疫を向上させるなど多様な作用があると考えられる」旨の発表がありました。

~薬剤師 鳥居英勝~

中国の国家中医薬管理局科技司と国家衛生健康委員会から、新型コロナウィルスに対して、「清肺排毒湯」の使用を推奨する旨の通知があったそうです。

清肺排毒湯:麻杏甘石湯、射干麻黄湯、小柴胡湯、五苓散を合わせたような方剤。性味平和。

薬味:麻黄9g シャ甘草6g 杏仁8g 生石膏15~30g(先煎) 桂枝9g 澤シャ9g 猪苓9g 白ジュツ9g 茯苓15g 柴胡16g 黄ゴン6g 姜半夏9g 生姜9g 紫オン9g 冬花9g 射干9g 細辛g 山薬12g 枳実6g 陳皮6g 霍香9g 水煎服

多くの生薬からなる方剤ですが、正気を傷つけることなく邪気を払うというバランスの取れた方剤といえるでしょう。実際に使う場合には、証を診て加減する必要がありそうです。

701人の罹患者に対し、64%の方で改善、悪化しなかった方を含めると94%以上の方に効果があったとのこと。服用後1日で51.8%の方で体温が正常になったとのこと。抗ウィルス作用も得られたのだろうと推測できます。

~薬剤師 鳥居英勝~