対面販売を原則とする役所側と、それに反対するネット販売業者側。                                 今、医薬品の通信販売の是非が問われています。

薬は、文字通り「クスリ」にもなれば「リスク」もあるもの。                                         薬に対するアレルギーがある場合や、お医者さんからもらっている処方薬がある場合などには、                  それらを逐一チェックして、安全かつ有効な薬を選択する必要があります

また、調子が悪いときに、症状に合った医薬品を自分で選択するのはなかなか難しいもの。                    薬の専門的知識を有する第三者に相談して、客観的にみてもらい、症状にあった薬を選んで                    服用して頂くのがベストです。

ここ数年来政府が進めている『自由化』の名の下、来年度より登録販売者制度により、薬の知識を                十分に有しない者が薬をどうどうと販売できる制度が施行されます。近く、コンビニでも一部の薬が                   販売されるようになるでしょう。これと合わせて、昨今のネットでの医薬品の販売。                                                         確かに、これによって便利になる部分はあるでしょう。ただ、それと引き換えに安全性が確保できなくなる             ということを認識しておかなければなりません。

防げる事故を起こさないためにも、医薬品の販売については『専門家が対面で行う』ことを徹底するべきで            あると私は考えています。                                       

      ~薬剤師 鳥居英勝~      

乾燥するこの時期は、手あれの季節です。                                                 食器洗いなどの水仕事やガーデニングなど、手は常に外部からの刺激にさらされています。                    皮膚の表面の皮脂は、外部の刺激から手肌を保護し、うるおいを守る働きをしています。                      その皮脂が失われてしまうことが、手あれの原因。                                            美しい手を保つためには、ハンドクリーム によるケアが基本です。

水仕事にぬるタイプなら、肌の表面に透明バリアの保護膜を作り、水や洗剤、乾燥した空気、                   紫外線などの刺激から手肌をガードしてくれます。さらに、皮膚の内側のうるおいを肌内部に                    キープする働きも。                                                                これからのハンドケアは“水仕事前”を基本習慣に。バリア効果で、しっとりと美しい手を保ちましょう。               もちろん、水仕事後や寝る前のハンドクリームでの保湿も大切なことです。

それでも、アカギレやヒビ割レはできてしまうもの。                                             そのような時は、治療用軟膏を塗り、その上からハンドクリームで閉じ込めると効果大。                       おどろくほど早く治ります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

夏の間、悩まされ続けていた“水虫もち”の皆さん、「夏が終わったからもう大丈夫」などと                      安心してはいけません。                                                            秋から冬にかけて症状は軽くなりますが、水虫の原因菌である白癬菌は、根絶されたわけ                     ではないからです。あくまでも活動が沈静化しているだけ。                                        逆に言えば、秋から冬にかけてのオフシーズンこそ、水虫を撃退する絶好のチャンスです。

女性の水虫も急増していますが、これからブーツをはくシーズンとなるだけに要注意。                        ブーツの中が蒸れるため、冬に水虫を悪化させてしまうケースも少なくありません。                         

水虫退治は、根気が第1。                                                           これからのオフシーズン、お風呂上りに毎日おくすりをつけることができれば、角質深くの白癬菌が                退治でき、来年の夏を爽快な気分で迎えることができるかもしれませんよ。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

肌の水分量や皮脂の分泌量は、気候の変化に伴い大きく変化します。                                冬は特に大気中の水分量が最も少ない季節であり、さらに風が吹くと肌の水分が蒸発しやすく                  なってしまいます。                                                               そして気温が下がることで、皮膚の温度低下と共に血液の循環が悪くなり、新陳代謝が低下し、                 皮脂の分泌が妨げられてしまいます。                                                    

この時期、肌は最も乾燥状態となり完全装備が必要です。確実に肌を乾燥から守るためには、                  十分に水分を浸透させ、さらに油分で肌表面をカバーする<保湿>と<保護>が必要です。                     化粧水で水分を補い保湿したあとは、クリームやジェルなどのアイテムを使って潤いを逃がさな                  いようふたをする必要があります。

スキンケアの基本は乾燥対策!冬の乾燥対策は水分と油分のバランスが重要です!

      ~薬剤師 鳥居英勝~

インフルエンザが冬に流行するのは、ウィルスが乾燥した空気を好むためです。

湿度に弱いインフルエンザウィルスは、湿度80%の環境では5%以下の生存率といわれています。               つまり、暖房による室内の乾燥に注意し、加湿器などで常に湿度アップを心がけることが、ウィルス                から身を守る大切なポイントというわけです。

ウエットタイプのマスクがあれば、さらに安心。水に浸した加湿フィルターがマスク内のうるおいを持続               させ、のどや鼻の乾燥を防ぎます。就寝時はもちろん、オフィスや出張先のホテルでも、ウィルスをしっか             りブロックしてくれます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

未病を治すとは、病気になる手前の「病気とは言えないけれど調子を崩しかけた状態」を治療して、                健康を保つことをいいます。

健康を保つためには、何よりも予防が大切。そのためには、常日頃から、心身のバランスを整えておき、             人間が本来持っている自然治癒力を高めておくことが重要です。

心身のバランスを整えるためには、規則正しい生活リズム・バランスの良い食事・適度な運動・十分な              休養が何よりも大切。                                                              また、漢方薬や鍼灸治療、サプリメントやお薬も、調子を整えるのに役立ちます。

セルフメディケーションが推奨されている近頃ですが、自分の身体を客観的に評価するのはなかなか               難しいものです。                                                                気になる症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

冷え込みが厳しいときには、「家の中の温度差」が身体に良くないのをご存知ですか?

リビングルームのように、家族みんなが揃ってくつろぐ部屋は、暖房でポカポカ。                           でも、トイレや浴室までは暖房していない場合がほとんどでしょう。                                   実は、これが意外な危険をはらんでいるのです。

暖かい部屋から急に寒い部屋に入ると、血管が収縮して血圧が上昇し、脳の血管が                        切れやすくなるからです。                                                           特に、お年寄りの場合、寒いトイレで排便の際にいきむと、脳卒中の発作が発生しやすくなります。

血圧の高い人やお年寄りのいる家庭では、トイレや浴室にも暖房の備えをしたいもの。                       浴室には天井はめ込み型の温風器を設置し、浴室全体を暖めてから入浴を。                             トイレは、床置きタイプの小型ヒーターが便利です。

寒い時期には暖かい部屋や入浴後に浴室から出るときの、温度変化がない環境作りが大切です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

病院や診療所などの医療機関のほか、薬局で支払った医療費が所得から控除されることは、広く知られています。      しかし、それだけでなく、病気を治すために薬局薬店等で購入した市販薬の代金も、医療機関への支払いと同様に      所得から控除されます。                                                            市販薬を購入されたときは、領収書をお受け取りになって大切に保管し、医療機関からの領収書とあわせて所得控      除の申告にお使いください。

医療費控除の対象となる金額の算式                                                   〔家族全員の1年間の医療費〕-〔保険金・損害賠償などで補填される金額〕-〔10万円または合計所得の5%(いずれ   か少ない方の金額〕=医療費控除額(限度額200万円)

控除の対象となる医療費とは・・・                                                      病院や診療所などの医療機関で支払った金額〔保険や共済で補てんされた分を除く〕の他に、薬局薬店から治療や      療養を目的に購入した薬代と、指圧、はり、きゅう、骨つぎの診療・治療または施術料に、治療・療養に直接必要な      義手、義足、松葉づえ、補聴器、大人用紙おむつの購入費に加えて、診療を受けるための通院費、医師の送迎費で、     納税者自身や家族のために支払った費用。                                                その年の1月1日~12月31日までに支払った医療費                                          ※指圧、はり、きゅうについては、健康維持のために行うものは対象外です                               ※大人用紙おむつについては、医師から使用証明書を受け取った日から控除対象となります

おくすり代も医療費です。領収書は大切に保管しましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

家庭温泉として息の長い商品だった『610ハップ』が、製造中止になりました。                            報道等でご承知の通り、硫化水素による自殺に利用されたためです。

610ハップは硫黄が主成分で、皮膚病に幅広い適応があり、冷えや神経痛にも効果があります。                    入浴剤としてだけでなく、塗布・湿布としても使うことが出来ます。                                    近頃はめったに聞くことはありませんが、疥癬などの寄生虫の駆除にも有効です。

このような良い商品が市場で求められなくなるのは残念なことです。

医薬品は、正しく使えば薬になり、誤った使い方をすれば毒にもなります。                                 クスリのリスクを避けるよう、お薬は正しく使用しましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

 

              

浣腸は上手に使いましょう。

おしりから浣腸液を注入したら、3分くらい肛門をしめて我慢するのがコツです。                            肛門をキュとしめるか、それが大変だったら手で押さえても良いでしょう。                                3分間我慢するうちに、肛門付近の硬くなった便が軟らかくなって出てくれます。                           そうなれば、中の便が続いて出るのでスッキリ排便できます。

冬の寒い時期などは、浣腸液が冷えており、冷たい刺激で反射的に入れた液が出てしまうことがあります。           そうならないように、両手で人肌の温度に温めて使うことをお勧めします。                                         浣腸の先が入り難いようであれば、ハンドクリームなどを塗るとスルッと入ります。

習慣性になるから使いたくないと考える方も多いですが、必要な時には使ったほうが良いものです。               小児の便秘症の場合にも、痛みによる排便の恐怖感を和らげたり、規則正しい排便のリズムを作る                ために適宜使用することが勧められています。

用量が10ml・20ml・30ml・40mlのものが市販されています。                                    形状も、おなじみのイチジク型と蛇腹型、ノズルの長いものなど様々です。                              体格、症状、使い易さを考えて体に合ったものを選んでお使いになると良いでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~