» 2019 » 10 月のブログ記事

今月ももう月末。水害、即位礼正殿の儀、大変なことおめでたいこと色々なことがあって、10月はあっという間に過ぎてしまいました。

あと3日で11月、気付けば受験シーズンです。

受験と言えば、小さい頃はよく「頭が良くなる薬はないの?」と友達から聞かれたものです。薬屋の倅の宿命です。

そんなものあるわけないよな~とその頃は思っていました。が、今は状況が違います。

良質のイチョウ葉エキスは、脳の血流を良くして頭を活性化させることが分かっています。

生薬の遠志は、中年期以降の記憶力の改善で効能を取っています。

レイヨウカク・ジンコウ・オンジ配合の漢方製剤は、脳のシナプスの伸展を良くして脳の働きを良くすることが分かっています。

どれも、自分が学生の頃に分かっていれば飲みたかったな~と思うものばかりです。

受験生にとっては、大事な時期に風邪を引かないことも大切です。

バンランコンは、飲んだりうがいに使うことで、インフルエンザの予防に良いことが分かっています。当店では、キャラメル風味で飲みやすいエキス製剤が人気です。

このバンランコン製剤には、のど飴もあります。喉が乾燥すると菌やウィルスに感染しやすくなりますが、バンランコンのど飴はイチゴ味で甘酸っぱいので、唾液が出て喉を乾燥させないことにも役立ちます。

どれも、受験生の強い味方です。

~薬剤師 鳥居英勝~

浸水した後の消毒用にと、鹿沼市では消石灰が支給されています。その消石灰の袋には、肥料と書いてあります。消石灰がなぜ消毒に良いのか、そして肥料になるのか、子供に教えたいと思い調べてみました。

石灰と名の付くものには、ポピュラーなところで、「消石灰=水酸化カルシウム」「生石灰=酸化カルシウム」「石灰石=炭酸カルシウム」があります。

これらの関係性は・・・

石灰石・・・これを強烈に加熱すると二酸化炭素が抜けて⇒生石灰・・・これが水と反応すると激しく反応して熱を出しながら⇒消石灰・・・これが二酸化炭素と反応すると⇒生石灰。このようになります。

子供の頃小学校の理科で、石灰の粉を水に溶かして息を吹き込むと白く濁るという実験をしたのを覚えています。それは、太字の反応だったんですね。

では、消石灰がなぜ消毒と肥料になるかということですが、その理由は消石灰の強アルカリ性にあるようです。

消石灰は、水に溶けるとその水溶液は強いアルカリ性になります。

河川が氾濫すると普段はそこにないような菌が泥に交じって入り込んできて、レジオネラやレプトスピラなど、普段あまり気にすることがない菌に対しても注意が必要になります。多くの菌は、強い酸性やアルカリ性の条件下では増殖することが出来ません。そこで消石灰を撒くと、土壌がアルカリ化して、それらの菌をやっつけたり、菌がすみにくく増殖しにくくなって、消毒になるようです。

またどうして消石灰が肥料になるかというと、多くの作物は中性から弱アルカリ性を好むそうですが、消石灰を適量撒くと、土壌は適度にアルカリ化して、作物が生育しやすいように改良されるからということです。

消石灰が菌からの感染防止にも肥料にもなるのは、こういうメカニズムだったんですね。

ちなみに、学校の校庭に引くラインにも以前は消石灰が使われていたそうですが、目に入ったり吸い込むと危険なので、現在は使われなくなったそうです。今は、もっぱら炭酸カルシウムなどが使われているようです。

~薬剤師 鳥居英勝~

この辺りでは、6日前の台風19号で浸水の被害を受けました。4年前に続いて2回目の河川の氾濫です。自宅や敷地内に浸水の被害を受けた後の消毒について簡潔に記します。

家の中(床・壁・物品など):塩化ベンザルコニウム液(逆性せっけん)を薄めて、拭いたり噴霧すれば概ね大丈夫です。

家の外(庭・建物の床下など):消石灰を撒きます。撒くときには、できるだけ触れないように、目に入らないように、吸い込まないように注意する必要があります。

その上で、汚物で汚れたところは消毒用エタノールできれいにすると、より安心です。

うちも、この3つを使って消毒を済ませました。

※食器の消毒やノロウイルスの除菌などで使用する次亜塩素酸Naも、水害時の消毒に有効です。屋外や家屋が広く浸水した時などは、0.1%の水溶液で噴霧器を使って消毒します。強アルカリ性で金属を腐食させるおそれがあるので、金属の部分は養生して行うと良いと思います。

~薬剤師 鳥居英勝~

尿取りパットは、水害のときに本当に役に立ちます。

先週末(12日)の台風19号に際しては、超大型の台風とのことで私も最大の注意を払い対応しました。

当店は、3年前の帯状降水帯による豪雨で近くの川が氾濫し、店内へ浸水したことがあります。その時の経験を活かして今回はより入念に次のような浸水対策を取りました。

〇予め、対応できる程度の浸水であれば徹夜で入るのを防ぐ、命に関わるような激しい浸水がきたら垂直避難すると、決めておきました。

〇水の侵入を防ぐための対応として行ったこと①1枚シャッター内側の自動ドア外側に土嚢を積む。②自動ドア内側には尿取りパットを重ね置きして布団を重ね、それらが浮かないように重しを置く。③3年前は足ふきマットの下を通って水が入ってしまったので、マットは外す。

・・・これで、表の水位が膝位までであれば浸水は防げるし、もし水が入ってきても泥は止められるはず。泥が入らなければ、その後の対応がとても楽です。

〇万が一入ってきた時に備えての対応:商品は高いところへ。レジやコピー機のコンセントは抜いて、コンセント口はガムテープ止め。

・・・これで高価な電子機器が守られ、水さえ外にはき出せば、軽く消毒して通常通り営業を開始することが出来ます。

結果:夜10時頃に近くの川が氾濫し、店の前が川になり浸水が始まりました。緊急車両が前の道路を走ると、波打つように水が入ってきます。ただ、土嚢と尿取りパットが効を奏して、店内への浸水を完璧に防ぐことが出来ました。泥も入らず、翌日はシャッターと自動ドアの間の上がり口を掃除して軽く消毒するだけで開店することが出来ました。

気付いたこと:①膨らんで重くなった尿取りパットは、捨てるためにビニール袋に入れると、それ自体が土嚢になります。②水害のときのゴミは市が無料で回収してくれるので、市指定のゴミ袋は使わず、安いビニール袋を使った方が良いと思います。

最後に:尿取りパットは、水を速やかに吸い込んでくれるし、平らにもしけるし角の部分に追って詰めることもできるので、防水対策にとても役に立ちます。今回は、古くなり売り物にならなくなったパットが大量にあったので本当に助かりました。

~薬剤師 鳥居英勝~

庭の柿の木から、双子の柿が取れました。

50年近く生きてきて初めてのことです。

縁起が良いので、子宝相談の机に飾っています。

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柿のヘタは漢方薬になります。生薬名でシテイといいます。

チョウコウ、ショウキョウと合わせて煎じると、しゃっくり止めになります。

むいたら捨ててしまう柿のヘタですが、干して取っておくと良いですよ。

~薬剤師 鳥居英勝~

台風の影響で、今週末の秋祭りは中止になりました。

13日(日)は、通常通りお休みさせていただきます。

今週末12~13日(土日)は鹿沼秋祭りです。ユネスコ文化遺産に指定されたお祭りで、例年多くの観光客で賑わいます。

当店前の通りは通行止めにはなりませんが、屋台運行時は交通規制がかかりますのでお気を付けください。

13日(日)は臨時で営業いたします。

子供の頃は1年がすごく長くありませんでしたか? それが大人になると、1年があっという間に過ぎてしまうように感じます。

生物学的にこの現象は、「子供の頃は脳の代謝がものすごく盛んで、大人になると鈍くなるから」だと説明できるそうです。

脳の代謝が盛んだと、興味があっちこっちに向いて好奇心旺盛で、1日のうちにたくさんのことを経験するものです。短い時間にも色々なことを考えられるので、時間が長く感じる。

それが大人になると、脳の代謝が鈍くなり、余り多くのことを考えなくなる。そうすると、脳がさぼっている間に時間だけ過ぎてしまい、月日が経つのが早く感じる。

なるほどな~と思います。

この脳の働きは、睡眠にも関係しています。

子供の頃は、夜になると自然に眠くなって、朝までグッスリ眠れたものです。これは、脳が朝から晩まで活発に代謝したために、脳が休みを必要としていたから。

それが年を重ねると、夜の寝つきが悪くなったり眠りが浅くなる。これは、日中に脳がそれほど活発に代謝しておらず、脳が疲れていないので休みを必要としていないから。

そもそも年を取ると脳を休める必要がないのだから、眠りが悪くなるのは当たり前のことなんですね。つまり、子供の頃と同じ様に眠る必要がないといえるようです。

私も睡眠は浅い方です。トイレに行くわけでもないのに夜中に何度も目が覚めます。でも、こういう寝方を繰り返している内に、こういうもんだな~と思うようになり、何も不具合を感じません。朝の目覚めも極めて良好です。もっと寝たいと感じることもありません。

良く寝られないと辛い気持ちで過ごされている方はとても多くいらっしゃると思います。これを辛いと思わずに、歳を取ったら寝られないのは当たり前だと割り切ると、意外と楽に過ごせるかも知れませんよ。

~薬剤師 鳥居英勝~