» 2012 » 2 月のブログ記事

ご覧になった方も多いと思いますが、先週末の夜NHKの番組で漢方が取り上げられました。

この中で、抑肝散という漢方薬によって、認知症で起こりっぽい患者さんが服用したところイライラが落ち着いた症例と、表情がこわばって足のふるえが止まらない方が服用したところそれらが和らいだ症例が紹介されました。

抑肝散は柴胡・甘草・当帰・白じゅつ・ぶく苓・釣藤鈎からなる方剤で、平肝そく風・疏肝健脾の効によって、肝欝化風のけいれん・歯ぎしり・いらいら・不眠などを解消することに用いられます。乳幼児のひきつけ・むずがり・夜泣き・歯ぎしりに対して用いられることもあります。

近年は、いらいらや気持の高ぶりを和らげる効果を期待して認知症の患者さんによく使われるようになっています。目的は、認知症の方に多く見られる興奮・イライラを取り除いて、生活の質を高めること。

興奮が落ち着いた結果として、意思表示がしやすくなったり人の話をよく聞けるようになり、表に現れる認知症の症状が和らいだように見えるかもしれません。ただ、脳自体を回復させる薬ではないことを認識しておく必要があります。

また、ふるえに運用する場合には、詳細な弁証が必要です。漢方には、標治と本治という考え方があります。標治とは表面に出ている症状を和らげること、本治とは症状が出るに至った原因を整えること。

抑肝散は、標治にも本治にも働く方剤ですが、運用する場合には詳しい弁証が必要です。また、ふるえにはいろいろなタイプがあるので、全ての方に合うわけではありません。

認知症で服用する場合でもふるえで服用する場合でも、専門家の客観的な判断を受けてから服用することをお勧めします。

 

      ~薬剤師 鳥居英勝~

サントリーセサミンのCMを見た。売り文句は、『セサミンでアンチエイジング』。

この商品は、もともとゴマはなぜ酸化されにくいかから開発されたらしい。突き詰めていったらセサミンという物質がゴマには含まれていて、それが強い抗酸化力をもっているからとわかり、そのセサミンを凝縮したものにビタミンEや他の物質を添加して製品化したのがサントリーセサミン。40才以降の老化防止に役立てたい商品のようである。

やはり酸化防止→老化防止。

前回このブログで、抗酸化力を高めるための食事やサプリメントなどを載せたが、新しい学説があるのでご紹介しようと思う。

『アミノ酸をバランスよく摂取することが、成長ホルモンの産生を促して、こわれた細胞の修復を促し、細胞の老化を防ぐ。』とのこと。

アミノ酸はミネラルと同じく、必要な種類を適切な量でバランスよく摂取しないと十分に吸収されない。例えば、摂取すべき成分を摂らないと他の摂った成分が吸収されない。また、効果を期待して単一の成分を多く摂取しても、他の必要な成分をそれに合わせて多く摂取しないと多くは無駄になってしまう。

また、年齢・体格・身体を動かす量・疾患に応じても、身体が利用するアミノ酸の種類・量は異なるので、各々にあったアミノ酸の摂取が必要である。

日本人には、大豆→魚→肉の順で効率よくタンパク質を摂取できるようである。これらを踏まえて、良質のタンパク質を適切な量摂取することが大切。

私は、良質なアミノ酸として『レバコール』という製品を飲んでいる。鰹の肝臓を原料とした天然のアミノ酸製剤で、身体への吸収がすばらしく良い。また、ビタミン・ミネラルも天然型で含まれており、身体の代謝も良くしてくれる。飲むととにかく身体が楽になる。

また、成長ホルモンは夜10時から深夜2時に多く放出されるが、この時間は落ち着いた状態で床についていることが大切である。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

この所、身体が老化する原因の1つに水の老化があって、水すなわち体液をきれいに保つことで老化が緩和できるのではないかと思っている。

では、体液をきれいに保つはどのように水を飲んだら良いか、大雑把に考えてみたい。

大事なのは、『水自体の質』と『いつどれくらいの量の水を摂るか』である。

質については、活性酸素を除去できるような活性水素水で、身体の液性を酸性にしないように弱アルカリ水、細胞への通いが良くなるようなクラスターの小さい水が良い。

原発事故以降、水道水への放射性セシウムの混入が気になる場合には、逆浸透膜式の浄水器を使うと良いらしい。

問題なのは摂り方。いくら水自体が良くても、摂り過ぎれば毒になる。漢方では水毒ということばがある。水毒はアレルギー、不妊症、浮腫みなど様々な不具合の原因になりうる。元々腎臓・心臓・肺が弱い方などは、特に注意が必要になる。また、年齢や運動量によっても必要量は違ってくる。一人ひとりに合ったのみ方があり、一言ではあらわせない。

先に述べた、活性水素水(還元水ともいう)、アルカリ水、クラスターの小さい水を毎日飲むためには、特殊な浄水器を使う必要がある。機能的に信頼できる機種になると、30万円は下らない。長く使うことになると、フィルター交換などのランニングコストや、待機電力もバカにならない。

では、そのような水を飲んだのと同じ効果を得るにはどうしたらよいか。一番大事なのは毎日の食事。活性酸素を取り除くためには、ビタミンC・ビタミンE・ビタミンA・フラボノイドが良い。血液をアルカリ性にするには青物が良い。それらを両方得るためには、やはり野菜が良い。生野菜・色の濃い野菜、これらをしっかり採ることが大切である。フレッシュな果物に含まれるビタミンCも有効。また、カルシウムを多く摂ると体液のアルカリ化に役立つ。カルシウムを多く摂るためには海藻が最高である。※カルシウムを摂ろうと牛乳を沢山飲むと血液は酸性に傾くので要注意。

また、サプリメントも効果的である。抗酸化物質の素材としては、やはりイチョウ葉エキスのフラボノイドが良いようである。多くのメーカーが出しているが、とにかくドイツのシュワーベ社のものが良い。主成分のフラボノイド(3種)の配合比率が安定していることと、精製によって不純物が少ないこと、そして何よりも国内外でのEBMが充実していることが決めてである。

体液をアルカリ性にするには、青物由来の製剤であるクマ笹エキス・青汁、カルシウム剤などが挙げられる。有効成分が活きていて、体内への吸収率が良いものを選ぶと良い。

私は、毎日イチョウ葉エキスとサンクロン(青汁)を飲んでいる。子供が甘い物を食べすぎた日には、血液をアルカリ性にする目的でプログリーン(青汁)を飲ませている。プログリーンは、甘い物を食べすぎて体液が酸化して身体が痒くなった時にはてきめんに効く。感染症予防にと毎晩舐めさせている手造りの梅肉エキスも体液のアルカリ性維持に役立っていると思う。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

老い その2

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先日、老化防止のために良い水を飲むと良いかも知れないと記したが、案外的を得ているかもしれない。

というのも、細胞を老化させる最大の要因は、活性酸素。体液中の活性酸素を除去できれば細胞の老化を防ぐことが出来る。

抗酸化物質として、ビタミンC・ビタミンE・フラボノイドが知られている。フラボノイドにもいろいろな種類があって、イチョウの葉エキスが効率が良い。

抗酸化物質による効果は体液→血液→細胞と広範囲に及ぶ。この中で、血液の酸化防止は重要で、血液の粘度を下げて血流を良くすることにつながる。

血流が良くなれば、頭はスッキリするし目や耳の働きも良くなる、皮膚には栄養が届くのでみずみずしくなるし、筋肉に血が流れるので痛みにも良い、損傷した関節の回復の助けにもなるだろう。体中に血がめぐれば冷えの解消にもなるし、子宮を中心とした女性器官に血がめぐればその機能が高まることが期待できる。また、代謝が良くなるので肥満解消にもなるし、低体温が改善されて免疫力もアップするだろう。

血の流れを良くするための色々なお薬や健康食品があるが、その基礎になるのが抗酸化物質ではないかと思う。抗酸化物質を適度に摂取して、動くことで、サラサラした血液が全身にながれて、上に記したような効果が期待できるのではないか。

話が水からそれて血になってしまったが、血液を構成しているのは水だから関連している。きれいな水を摂取し、良い血液を造ることが老化防止のみならず快適な生活を送るために大切な事だと思う。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

餃子のこと 24/2/1

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宇都宮が餃子消費量日本一から陥落したらしい。このことには、原発事故が影響しているのではないだろうか?

これまで、餃子の人気店には土日ともなると昼から夜まで行列ができていた。東京や神奈川から旅行を兼ねてきたという若者にもあったことがある。

事故以降、福島からより遠いところに住む人が、あえて福島原発に近いところに出向いて食を楽しもうと思うだろうか?セシウム汚染は風評ではなく実害である。今日の国会中継でも、福島原発から300km四方ではセシウムの影響が懸念されているとの話があった。

東電にひとこと言ってやりたいというのが、餃子で町おこしをしてきた人達の今の心境だろう。

放射性物質の問題は、まさに現在も進行中である。今日も夕飯を食べる子供の顔を正面にみながら、大丈夫なんだろうかと考えてしまった。

いくら遠くのものを食べようとしても限界がある。事故から約11ヶ月たち、多少気が緩んだのか、セシウムを気にすることを忘れてしまうこともある。

悪い意味で慣れてしまっている。今一度気を引き締めて、毎日の食生活で『安全な食材を使うこと、リスクの高い食品は口にしないこと、細胞の健康を保つ栄養学を実践すること』を心掛けたい。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

老い 24/2/1

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髪が抜ける、歯が抜ける、目は見え難くなり、膝と腰は弱くなる。集中力が続かない、忘れっぽくて、疲れやすくなる。筋力は弱って、持久力が続かない。食欲がなくなり、肌のハリがなくなる。

思い当たる老化現象を列挙してみた。

これらは全て、漢方でいうところの腎・脾・肺の機能低下と関係が深い。特に腎との関係が深い。『補腎』といって、腎を養っていくと老化を防ぐことが出来るいわれている。

腎脾肺を並べて見ると、これらは全て、『身体の水液代謝をつかさどる要諦』であるということに気づく。腎脾肺の機能低下=水液代謝機能の低下。ということは、老化には水が深く関わっているのではないか。

体内に老廃物を残さず、いつもきれいな水がめぐっている状態が、細胞を若々しく保ち、機能を元気に保つのに必要なことなのではないだろうかと思う。そうなると、きれいな水を飲まなくてはならない。

書きながら、自分でも多少の論理の飛躍を感じるが、漢方の考え方としてはそんなにおかしくはない。北京中医薬大学に通っていた時に、先生が『ミカンのしぶかわには血の巡りを良くする作用があると思う。理由は、広げたときの形が血管網のようだからである』と真面目に言っていたのを聞いた覚えがある。今から15年くらい前のことである。その後、正にミカンのしぶかわに『ヘスペリジン=ビタミンP』が多く含まれていて、このヘスペリジンには血流を良くする作用があることがわかり、現在健康食品に配合されている。漢方的なそれなりの根拠から導き出した結論の科学的証明はあとからついてくるのが漢方の掟である。気にせずに考えて参りたい。

きれいな水とは何か。クラスター(水分子がくっついた状態)が小さく、不純物が少ないものが良い。活性水素水(活性酸素を除去する)であればなお良い。ミネラルも適度に含んでいると良いだろう。

毎日このようなきれいな水を摂取し、身体をあたたかく保ち、適度に身体を動かす。そうすることで、細胞の代謝・老廃物の排泄がうまくいき、身体の若さを保つカギになるのではないかと思う。

      ~鳥居 英勝~