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健康のために、マグネシウムを多く摂りましょう。

マグネシウムは、ひじき・貝類・アーモンドやクルミなどの木の実・バナナなどに多く含まれています。玄米を中心として、豆・胡麻・海藻・緑黄色野菜・魚・キノコ・芋類を多く摂るよう心がけておくと十分に摂取できるといわれています。

マグネシウムは、体内で次のような重要な役割を果たしています。

・Caと協働して、筋肉を収縮・弛緩させる。・・・ここで大切なのはカルシウムとマグネシウムの比率。日本ではカルシウムを多く摂るよう推奨されており、マグネシウムには無頓着。その結果、2:1が理想とされるカルシウムとマグネシウムの比率が偏り、カルシウム過剰傾向になっています。カルシウムが過剰になると、筋肉は弛緩することが難しくなり硬直しやすくなります。それは、引いては高血圧、こむらがえり、肩こりなど、筋肉が柔軟性を失うことにより生じる様々な障害に繋がっていきます。

・細胞が代謝するときの酵素の主要な構成成分であり、細胞の代謝に必要。・・・全ての細胞は、酵素の力を借りて代謝をしています。すなわち生命活動には酵素は不可欠。マグネシウムが不足すると、その代謝が十分に行われなくなってしまいます。また、マグネシウムは放射性物質によるDNA損傷の際の、DNA修復酵素の主要な成分でもあり、体を内部被曝から守ってくれるとも言われています。

分子矯正医学の分野では、マグネシウムの重要性が以前より訴えられております。10年後の健康を守るために、マグネシウムをこれまでより多く摂ることをお勧めします。

※成人の場合、1日当たりマグネシウム300mg、カルシウム600mgを摂取することが望ましいとされております。さらにマグネシウム1に対してカルシウム2の比率で摂ると吸収が良く、この2つが体内で正しく働いて細胞が正常に機能するためにも、1:2での摂取が望ましいとされています。 当店では、マグネシウム:カルシウム=1:2の比率で配合された医薬品の栄養剤(カタセマグ錠)を取り扱っております。1回4錠・1日3回服用することで、1日の必要量を摂取することができます。また、お子様でも噛んでおいしく食べられるマグネシウムとカルシウムのサプリメント(マグマイト)も取り扱っております。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

学校給食からトランス脂肪酸を排していただきたい。ご存知の方も多いと思いますが、トランス脂肪酸(言い換えれば悪い油)は、学力向上の妨げになるし、動脈硬化を誘発することが知られています。

我が家では、極力トランス脂肪酸を摂らないようにしています。そのために、使う油に注意し、ショートニングやマーガリンが入ったパンやお菓子は食べないように注意しています。確かにショートニングを使ったパンはやわらかくて食べ易いし、外で買ってきた揚げ物はカラッと揚がっていておいしく感じます。でも、それらを常に食べていると頭の働きは鈍るし、動脈硬化が引き起こされます。若いうちは良いにしても、動脈効果は生活習慣病の原因になります。

私の住む鹿沼市では、今のところ学校給食にトランス脂肪酸を使わないようにしようという動きは無い様子です。学校での1食は、たかが1食ですがされど1食。仮にその1食に良いものを食べさせると、子供の食の嗜好性に影響し、良いものをおいしいと感じ悪いものをおいしくないと感じるようになります。そしてその嗜好性が家庭でも当然発揮され、良い食事だけを摂るように習慣づくようです。ある自治体で、1日1食の給食に良いものだけを出すようにしたところ、全体的に学力が上がったというデータがあります。良い食事が良い効果をもたらした分かり易い1例だと思います。

では、どうすれば学校給食からトランス脂肪酸を排することが出来るか。効果的な1例として、パンと油を変えれば良い。すなわちパンを出すのであればマーガリンとショートニングを使わないパン(出来れば全粒粉)にすれば良いし、いっそパンをやめてご飯に変えてしまっても良いでしょう。また、油もこれまで使っている油からオリーブオイルに変えれば良い。その2点に注意するだけでも、かなりのトランス脂肪酸を排することが出来るはずです。

我が家には4歳と1歳の子供がいますが、お米は玄米、パンはショートニングとマーガリンフリーなものと決めています。小さいうちから始めたせいか、玄米も固いパンも抵抗無く食べてくれます。また、熱を加える料理にはオリーブオイル、生で使う料理には亜麻仁油を使うように決めています。

学力向上、動脈硬化を起因とする生活習慣病の予防のためにも、また、子供の食の嗜好性を良くするためにも、是非とも学校給食からトランス脂肪酸を排すること私は望んでいます。それは、間違いなく一人ひとりのより良い生活、より良い人生に寄与するものと考えています。

折りしも鹿沼市では市議会議員選挙運動の最中。経済発展のために鹿沼市に若い世帯を流入させようと訴える若い候補者もいるようです。人口を増やすために、既に色々な施策をとられていることと思いますが、私は是非、市として学校給食からトランス脂肪酸を配することを掲げて頂きたい。それは恐らく、健康志向の高い若い世帯の鹿沼への流入にも繋がっていくのではないかと思います。また、生活習慣病が減ることで医療費の削減にも繋がることになることと思います。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

原発事故からもうすぐ半年経ちます。このところ、内部被曝の危険性について、新聞などの論調が変わってきたことにお気づきの方も多いと思います。

事故直後は、『ただちに健康への影響はない』や、レントゲンやCTの線量を比較にあげて『人体への影響が出ることは考えられない』などの説明がされていました。それが今では、『レンドゲンやCTなどの外部被曝と、内部被曝は別物であって、低用量であっても内部被曝は危険である』との論調が主流になってきています。

放射線は、たとえ低用量であってもかならず遺伝子や細胞を損傷します。放射性物質が体内にとどまった場合には、それが継続的に生じるわけですから、健康に害が生じる危険性がないわけがありません。特に子供や妊婦は危険。

仮に放射性物質を等しく体内に取り込んだ場合、健康に障害が生じるか否かは、個人の栄養摂取状態に関わってくると思います。以前このブログでもご紹介したとおり、まめ・ごま・海藻・野菜・魚・キノコ・芋をしっかりとって、ビタミン・ミネラル・アミノ酸を体に十分補っていけば、放射性物質による害を低減することができます。玄米や柑橘類も有効。もちろん、放射性物質を出来るだけ体内に取り込まないよう食材・水・空気・雨・ホットスポットなどの環境に注意することも大切です。

 ※DNA修復酵素をはじめとして、細胞が反応するのに必要な生体内酵素を十分に働かせるために、Mgが必要です。当店では、日本で唯一のマグネシウム配合(1日量300mg配合の製剤を取り扱っております。マグネシウムも食事で摂るのが基本ですが、それを補うのに私は毎日摂取しております。商品名:カタセマグ。1日当たり600mgのカルシウムも配合しています。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

気随血脱・・・出血に伴って元気も出て行ってしまうこと。これは、大量出血のときに必ず見られる状態です。

大量出血に限らず、元々貧血傾向にある女性が生理で出血した際に見られることもあります。その場合の具体的な症状は、生理時に元気がない、立ちくらみ、目眩、お腹を手で覆うと気持ちがよく感じるような生理痛。

このような方は、血虚あるいは気血両虚タイプ。平素から血と気を補うことが大切です。漢方薬やアミノ酸製剤が効果的。食養生として、羊の肉、牛肉、鶏肉も血を増やすことが知られています。

血虚かどうかの目安は、脈が細い、舌の色が淡白、舌瞼をめくると白っぽい、爪を押すと血の色が戻るのが遅い、経血がうすいなど。気虚の代表的な症状は疲れやすいこと。このような方は、積極的に体質改善されることをおすすめします。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

部分的に舌の苔が剥がれて、地図のようになることがあります。

東洋医学的には、体内の陰液が不足していることの判断材料になります。しかし、明らかに陰液不足ではない小さなお子さんでもみられることがあります。

心配してお医者さんにみてもらうと、問題ありませんといわれる。放っておいてもなかなか良くならない。このような場合、原因の多くは栄養の偏りのようです。

栄養の偏りというと、原因に偏食が思い浮かびます。野菜が嫌い、魚が嫌い、中にはお米が嫌いというお子さんも。そのような食生活が長く続くと、次第にビタミン・ミネラルのバランス失調をきたして、口中の粘膜だったり舌の表面が荒れて、舌に地図がかかれたようになる。

一方で、バランスよく何でも食べるお子さんにもみられることがあります。その場合、多くのお子さんは甘い物を食べすぎているようです。過剰な糖質や脂質でミネラルとビタミンバランスが失調して、その結果、偏食と同じように舌が荒れる。この場合、甘い物を控えめにして、青物を多めに摂ると数日で地図が消えることが多いようです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

食中毒とは・・・食中毒の原因となる微生物(細菌やウィルスなど)が付着した食品や、化学物質(農薬・有害重金属の混入など)、自然毒(フグ毒、貝毒、毒キノコなど)のような有害物質が含まれた食品を食べることによって、嘔吐・腹痛・下痢・発熱・悪寒・頭痛などの健康障害が起こることをいいます。

好発時期は・・・毎年6~9月にかけてが最も多く、年間発生件数の半数以上がこの間に集中しています。これは、高温多湿の気候条件が、食中毒の原因菌の増殖に適しているためと考えられます。

原因は・・・海水中に生息し魚介類と密接に関わりのある腸炎ビブリオ、また、牛・豚・鶏などの大腸菌に由来するサルモネラ菌・ウェルシュ菌・カンピロバクター菌など。

予防法は・・・食品の管理と保存、調理法に注意することが大切です。手洗いの徹底も大切。消毒には逆性石ケンやアルコールなど市販の医薬品も有効です。まな板、包丁などの調理器具、布巾やスポンジ類は、常に熱湯消毒してから使うようにしましょう。食材は流水でよく洗い、生肉・生卵は避けて十分に加熱しましょう。

食養生は・・・味噌・納豆・漬物などの発酵食品や植物性乳酸菌のサプリメントを使って、腸内の善玉菌を増やし、細菌に感染しにくい環境を整えましょう。食物繊維が豊富なイモ類・豆類をたくさん食べましょう。ニンニクやショウガ、トウガラシなど殺菌作用のある食材や、オリーブ油・亜麻仁油・酢・梅肉などの細菌の増殖を抑える食材を上手く活用しましょう。

      ~薬剤師 鳥居 英勝~

牛乳が必ずしも体に良い食品ではないということをご存知でしょうか。初めて知る方にとっては意外に感じる事と思います。私たちは小さい頃から、牛乳は栄養になる、カルシウムとタンパク質がたっぷりとれて体が強くなると教わってきました。当然学校給食でも毎日でてきて、何の抵抗もなく飲んで育ちました。食糧難の時代においては、栄養源として牛乳が担った役割は大きかった事と思います。ただ、食べ物が十二分に行き渡り栄養源としての存在価値が低下した今、さらに、生化学の進歩で人体での牛乳の悪い働きが分かってきた今、牛乳の価値を見直すべきではないかと考えています。

牛乳が、どんな理由で体に良くないのかを列記します。

①カルシウムとマグネシウムのバランスが悪い・・・確かに牛乳にはカルシウムが多いのですが、それに対するマグネシウムの量が1/10以下と少ない。牛乳を多飲していると、体内のカルシウムとマグネシウムのバランスが大きく崩れ、マグネシウムによるカルシウムのコントロール作用が正しく行われなくなります。そうなると、細胞が正しく機能しなくなります。

②脱灰を促進する・・・牛乳は動物性タンパク質であり、人にとっては異種蛋白です。これを摂りすぎると、体は抵抗性を働かせて酸性に傾きます。するとその酸を中和しようとして骨からカルシウムが溶け出してしまいます。骨を強くしようと思って牛乳をたくさんのむと、かえって骨がもろくなるというわけです。脱灰は、動脈硬化、神経系・運動系の不具合にもつながります。

③ホルモンの働きを乱す・・・牛乳には、子牛の発育に必要な成長ホルモンや、子牛の成長促進に関わるホルモン様物質が高濃度で含まれています。また、搾乳量促進のために人工的に投与されたホルモンや、妊娠中の牛から強制的に搾取することによる血液中の高濃度の女性ホルモンが移行することもあります。牛乳を飲むと、これらがそのまま人間の体内で成長ホルモンや女性ホルモンとして作用してしまったり、成長促進に関わるホルモン様物質の分泌を異常に促進することがわかっています。その結果、前立腺ガンや乳ガン、卵巣ガンなど、性ホルモン系のガンの発症リスクが高まる事がわかっています。

④農薬や抗生物質を取り込んでしまう・・・餌となる牧草にふりかけられた農薬が牛乳に移行している恐れがあります。また、感染症予防のために投与された抗生物質が牛乳に溶け込み、それを飲んだ人間の腸内細菌のバランスが崩れたり、耐性菌の出現につながったりしています。

⑤食性に適していない・・・日本人は、乳に含まれる乳糖という物質の消化を苦手にしています。そのため、日本人が牛乳を飲むと消化に負担がかかり、お腹がゴロゴロしたり便がゆるくなったりする乳糖不耐症が起こることが多いといわれています。また、牛乳中の未消化タンパク質による食物アレルギーが起きることがあります。さらに、未消化の牛乳成分がモルヒネのような物質に変化し、脳に重大な悪影響を及ぼすことも懸念されています。

⑥貧血のリスクが高まる(特に乳幼児)・・・牛乳には母乳の6倍ともいわれるほど大量のリン及びリン酸が含まれています。このリン酸は、食べ物の中の鉄と結びついてリン酸鉄となり、鉄の吸収を阻害してしいます。特に2歳くらいまでの子供では、鉄欠乏性貧血を起こしやすくなることが知られています。大人においても注意が必要で、鉄は赤血球の中で酸素の運搬役として働くだけでなく、神経伝達、エネルギー産生、抗酸化、解毒といった様々なシステムに不可欠なミネラルですが、このような機能にも支障をきたす恐れがあります。また、リンは体内でカルシウムと拮抗し、リン酸を過剰摂取すると血液は酸性に傾いて脱灰促進をきたすので、これらは骨をもろくしてしまいます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

③取り込まれた放射性物質をできるだけ細胞に作用させないこと・・・含硫アミノ酸(タウリン・シスチン・システイン)を多く摂取することが有効です。これらは放射線感受性が高く、細胞が損傷を受ける前に放射線と戦ってくれます。同様に白血球も放射線への感受性が高く、細胞が損傷される前に放射線と戦ってくれることが知られています。この白血球の数を増やすためには人参をベースとした漢方製剤(若甦)が、白血球の動きを良くするためにはニンニク製剤(キョーレオピン)が知られています。

④発生する活性酸素を打ち消すこと・・・植物に含まれることで知られるフラボノイドには、活性酸素を打ち消す作用があります。イチョウ葉・大麦若葉・くま笹などに含まれる良質のフラボノイドを摂取することで、放射性物質が体内の水分と反応して発生した活性酸素を除去することができ、その結果、DNAや細胞が損傷されるのを防ぐことができます。また、損傷を受けてしまった場合であっても、活性酸素によってDNAが広く傷められるのを防ぐし、細胞の炎症が広がるのを防いでくれます。先ほど述べた玄米に含まれるγオリザノールも活性酸素を除去することがわかっています。

⑤DNAが損傷した場合にそれを修復させること・・・DNAが損傷された場合には、DNA修復酵素を働かせて損傷を受けたDNAを修復させることがガン化を防ぐカギになります。そのためには、Mgを中心としたミネラルをバランスよく多く摂ることと、ビタミンをバランスよく多く摂ることが大切です。(ミネラルは酵素の構成成分になるし、補酵素としても働く。ビタミンはずばり補酵素。・・・補酵素とは、酵素が反応の触媒として働く際に必要なもの。) また、酵素の主な原料であるアミノ酸をバランスよく多く摂ることも大切です。

⑥細胞が損傷された場合には、それを修復させること・・・細胞が損傷された場合には、細胞を修復するのに必要なアミノ酸を多く摂ることが必要です。もちろん、ビタミン・ミネラルも必要。先に述べた含流アミノ酸は、それ自体細胞の損傷を防ぎながら、新しい細胞をつくる原料にもなるので、一石二鳥といえるでしょう。

 

以上、予防のためのポイント毎に、生活で出来る工夫を記しました。大切なことを整理すると、毎日の食事でミネラル・ビタミン・良質のアミノ酸をバランス良くかつ十分に摂り続けることが、内部被曝の予防になるし、被曝した後の治癒にもつながります。まごわやさしい食・玄米食はその助けになるでしょう。柑橘類を摂ることも大切です。その上で、必要に応じてサプリメントを利用して、ビタミン・ミネラル(特にMg)・アミノ酸・酵素・フラボノイドを摂取すると良いでしょう。

人類が、甚大な環境汚染により食物による低線量の内部被曝に長期間さらされるのは、初めてのこと。内部被曝によって健康被害が生じるのか生じないのか、結果が出るのはずっと先のことです。何十年か後に、万が一にも障害が出て後悔することがないように、仮に障害が出たとしてもあの時できる限りのことはやったんだからと思えるように、自分の身体は自分で守る意気で、今できる限りのことを一生懸命やって参りましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

放射性物質による内部被曝を考える際に、放射線が体内でどのようにして細胞を侵すかを知っておく必要があります。化学的なことは割愛して簡潔にいうと、現象としては『放射性物質が体内の水分と反応して活性酸素を発生させ、その活性酸素が細胞及びDNAを損傷する。』ことが起こります。これが、放射線による被害の源です。

予防のためのポイントを整理すると、①体内に放射性物質を取り込まないこと ②取り込んでしまった放射性物質を蓄積させないこと、そして早く排出させること ③取り込まれた放射性物質を出来るだけ細胞に作用させないこと ④発生する活性酸素を打ち消すこと ⑤DNAが損傷された場合に、それを修復させる事 ⑥細胞が損傷された場合には、それを修復させること。   この6つに分けられます。

それぞれのポイント毎に、するべき対応を解説します。

①体内に放射性物質を取り込まないこと・・・放射性物質に汚染された食品は、できるだけ口にしないことが大切です。シンプルですがそれに尽きます。

②取り込んでしまった放射性物質を蓄積させないこと、そして早く排出させること・・・これは、内部被曝対策の肝になります。どんなに注意していても、体内に取り込む放射性物質を0にすることは不可能です。その前提に立って対応を考える必要があります。

放射性物質を体内に蓄積させないために何よりも大切なのは、普段の食事でミネラルを十分に摂取することです。例えば全身の筋肉に蓄積しやすい放射性セシウムは、平素からカリウムを多く摂って体内に満たしておけば蓄積を軽減することができます。同様に、甲状腺に蓄積しやすい放射性ヨウ素はヨウ素、骨に蓄積しやすいストロンチウムはカルシウムを多く摂ることで蓄積を軽減することができます。ただし、それらのミネラルだけを極端に多く摂れば良いというものではなく、人体に必要なミネラルをバランス良く、そして多めに摂ることが大切です。

人間に必要なミネラルをバランス良く摂るためには、まめ・ごま・わかめ・やさい・さかな・しいたけ(キノコ)・いもを中心とした和食(まごわやさしい食)が有効です。これらはミネラルだけでなく、ビタミン・アミノ酸も豊富に含んでおり、次に説明する細胞やDNAの損傷を回復させるのにも役立ちます。

この他に、柑橘類は放射性物質を吸着して排出させる成分を含んでいます。玄米はそれ自体で完全食であるといわれている通り、ミネラル・ビタミンを多く含んでいますし、活性酸素を除去するγオリザノールを含んでいます。さらに、放射性物質を吸着して体外へ排出させるフィチンという成分も含んでいます。

食事に注意することで、放射性物質が体内に取り込まれるのを防げるし、取り込まれた放射性物質を早く体外に排出させることができるのです。

つづく

現在一応の落ち着きを保ちつつある福島第一原発。一方で原子炉からの水の流出が続いているとの報道もあります。

仮に原発が完全に冷温停止状態になって、大気中への放射性物質の放出がなくなり、また汚染水の流出が止まったとしても、これまでに既に環境中には大量の放射性物質が放出されており、我々が口にする食品や水からの内部被曝のリスクが消えるわけではありません。

むしろ、大気中や土壌、そして地下水や海水などに広く拡散した放射性物質による食品への影響は、これからが本格的になってくることが懸念されています。

食品から放射性物質が検出された際に、『専門家によると、低レベルであり健康への影響はないとのことです。』や、『専門家によると、標準的な量を毎日食べたとしても、健康への悪影響はないとのことです。』などの報道がなされます。

それは一品目でみれば科学的に根拠があることかも知れません。しかし、これから我々が口にする食品は、ほとんど全てのものが程度の差こそあれ放射性物質に汚染されているのが現状でしょう。我々はそれらを長期間にわたって摂り続けなくてはなりません。つまり、低線量で汚染されて食物同士を組み合わせて、何年にも渡って摂り続けることになるわけです。その間に我々の体内に取り込んでしまう放射性物質の量は、一体どれ位になるのでしょうか?

あたかも健康には全く問題ないかのような報道を信じて、何も対応せずに過ごした場合、10年後・20年後・30年後に、本当に体への影響が発生せずに済むのでしょうか?

私は、『安全である』との言葉を鵜呑みにせず、飲食物からの内部被曝については適切に恐れ、科学的に根拠のある身を守るためにできることを自分で見出し、対応していくことが大切だと思います。

将来ある子ども達や、これから妊娠出産を迎える女性たちのお体を放射線から守るために、毎日の生活でできること、するべきことをご提案させて頂きます。

つづく