» 季節の養生法のブログ記事

昨日このブログで、『五行の概念からすると、春は怒りっぽくなりやすい季節である』ことをご紹介しました。五行では、感情の他にも五臓六腑、色、体の部位、味などを季節と関連づけています。それに従って、春について身体に関わるところをもう少し詳しくみていくと・・・

『春は肝胆・青・筋・爪・眼・酸などと関係が深い』ということができます。

これによれば、『春は筋成長し、爪がのび、眼の働きが良くなるのにいい季節である。ただしこの時期に養生を怠ると、それらのトラブルを起こしやすい。』ということになります。

この時期の養生法としては、第一に『血を養う』ことが大事になります。※肝は血を蔵する器官であり、血を十分に宿すことができれば、筋肉・爪・眼にたっぷり栄養が届き、それらが順調に成長するとの考えから。

また、春の五味である『酸』のもの、すなわちすっぱいものを食べることも肝の働きを整え、筋をやわらかくのびやかにするのに役立つといわれています。

☆東洋医学では、整体観念といって、人間を自然界の一部と考え、生命活動や身体の部位を、自然界と関連づけて考えます。五行は、これをわかりやすく整理したものです。これは長い時間をかけて自然現象と生命活動を観察して得られた経験則であり、理解しておくと一年を上手に過ごすのに役立ちます。

~鳥居 英勝~

先日このブログで、東洋医学には五行という概念があって、それに基づいて考えると感情と五臓は関連していることをご紹介しました。実は、『季節』も五行(木火土金水)のどこかに分類されます。

とうことは、季節と五臓と感情は関連している。さらに言えば、『それぞれの季節には感じやすい感情がある』ということができます。具体的には・・・

春=木→肝→怒 夏=火→心→喜、盛夏(夏の真っ盛りから終わり)=土→脾→思、 秋=金→肺→悲、 冬=水→腎→恐。

桜がいつ開花してもおかしくない今は、春真っ盛りです。東洋医学的には、この時期は、生きものは『怒』に注意する必要があります。このところ、何となくイライラしてしまう、ちょっとしたことで怒りが爆発してしまうなど、心当たりがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

人間も自然界の一部であるという整体観念からいえば、春のこの時期に怒りっぽくなることはしょうがないことです。むしろそれを踏まえて、感情を上手にコントロールすることが、春を気持ちよく過ごすためには大切であるといえるでしょう。

☆この時期怒りっぽくなるのは、三寒四温といわれるように天気がめまぐるしく変わり、気圧や温度の変化の激しさが自律神経を乱していることが生理的な一因かもしれません☆

~薬剤師 鳥居英勝~

全国野菜摂取量調査によると、栃木県民の野菜摂取レベルは・・・

男性9位(324g) 女性12位(303g)となっています。

健康な生活を送るには、1日350g以上(内緑黄色野菜が120g)の野菜摂取がすすめられています。意外なことにいろいろな野菜の産地である栃木県でも、野菜不足になっているんですね。

小さい子供でも花粉症を発症する時代です。花粉症、身体のかゆみなど、アレルギー体質に由来する症状が出ていると、集中力も続かず発育上問題が発生しないとも限りません。小さい子供を持つ親として、このような時代に子供に何をしてあげるべきかを改めて考えさせられます。

直接的に手をかけてあげられることとして、私は「食べ物の工夫」があると思います。

アレルギーは体液が酸性に傾くとひどくなり、アルカリ性に傾くと改善するといわれています。一般的に青い野菜やカルシウムは、身体をアルカリ化することが知られています。緑黄色野菜や、カルシウムをはじめとしてミネラルを多く含む海藻などは、液性を整えるのにとても良いでしょう。

逆に、甘すぎるもの、脂もの、牛乳、トランス脂肪酸を含むジャンクフードなどは、身体を酸性に傾けることがわかっています。トランス脂肪酸にいたっては、体内に蓄積し、それ自体が酸化されて動脈硬化の原因になるといわれていますので注意が必要です。

まさに花粉症真っ盛りの今、栃木県民は野菜が足りていないという記事を目にして、改めて食養生の大切さを感じました。

~薬剤師 鳥居英勝~

いよいよ本格的な花粉症シーズンです。くしゃみで目が覚める方も多いのではないでしょうか?

花粉をブロックするグッズとして、まずマスク・花粉症用メガネがあります。ただ、これらは見た目が気になったり化粧がついたりと使いにくことも。

他に、鼻の穴の中にクリーム状のワセリンの様なものを塗って吸着させるものや、電荷を帯びた軟膏を鼻の周りに塗って鼻に入り込もうとする花粉をはじき飛ばすか吸着させて鼻の穴に入り込まなくするものもあります。これも、人によってはベタつくのが気になるとのこと。

そこで、ここ1~2年注目されているのは、二酸化塩素製剤です。二酸化塩素は、インフルエンザなど空気中のウィルスをやっつけることで知られており、胸ポケットにつけたり、部屋置きのスプレーなどの形で商品化されています。

この二酸化塩素には、「酸化還元反応によって花粉を破壊して、無害化する」作用があることがわかっています。胸ポケットに名札のようにつけておくだけで、ある程度顔周辺の花粉をやっつけることができるようです。インフルエンザはピークを過ぎましたが、花粉症の方にとっては花粉症対策としてももうしばらく役に立ちそうです。

~薬剤師 鳥居英勝~

ノロウィルスをやっつけるには、アルコールは×・塩素系が〇。このことは良く知られています。

今のところ、塩素系の速乾性手指消毒薬は市販されていないので、不便を感じている方も多いと思います。

ただ、今期発売された『ヴィルキル』という速乾性指手消毒薬は、83%エタノールの製剤なのですが、塩化ナトリウム・アミノ酸・酸を添加させたことで、ノロウィルスにも対応できることがわかっています。

身の回りにノロウィルスにかかってしまった方がいる場合、入念な手洗い+ヴィルキルでの消毒で、二次感染のリスクがグーンと下がると思います。

今年はノロウィルスによる感染性胃腸炎のピークは過ぎたようですが、来年流行る前には1つ用意しておくことをお勧めします。

【ヴィルキル:速乾性手指消毒薬・・・第3類医薬品】250ml ¥1,190-(税込み)

      ~薬剤師 鳥居英勝~

夕方はいくらか凌ぎ易くなってきましたが、日中は異常に暑い日が続いています。

夏の疲れは秋風が吹く頃にやってくるといいますが、暑い夏の後には疲れの他に、もう1つ注意しなければならないことがあります。

それは、『乾き』。秋口から冬にかけては、乾きに対するケアーが必要になってきます。

例えば、皮膚が弱い人は、皮膚が乾燥して肌荒れやカユミを起こし易くなるので保湿が必要。

呼吸器が弱い人は、肺が乾いて乾咳が出やすくなるので肺を潤すことが大事。マスクをつけたり加湿器を使ったりして乾いた空気を吸い込まない工夫も大切。

もともと身体のバランスとして、水分が不足傾向(津液不足や陰虚)の方は、血液が不足して血行不良になりやすくなるので、血を増やしてサラサラにすることが大切。

どの場合も、内側からの漢方薬などによるケアーが有効です。

先にあげた中で一番怖いのは、おそらく血行不良だと思います。というのも、脳や心臓に梗塞が起きたら命に関わることになりかねません。

ここ何回か続けてご紹介しておりますイチョウ葉エキスGBE-24は、血管拡張作用と血管の柔軟性回復により血管をひろげ、血小板凝集抑制作用によって、身体の隅々まで血液を通すのに力強く働いてくれます。

身体が乾き傾向な方、具体的には肌がカサカサ・目が乾く・唾液が出にくい・貧血気味・ドライシンドロームが気になるような方には、大きなトラブルが起きないように、汗で血が濃くなる今の時期はもちろん、秋口から冬にもお飲みいただきたいサプリメントです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

毎日暑さがきびしいですね。熱中症もこわいですが、汗をかいて知らないうちに脱水症状となり、血液がドロドロになることが非常に心配です。

血液はサラサラなのが良いことは言うまでもありません。ドロドロで血液の流れが悪いと様々な不調をきたしてしまいます。では、血流が悪いとどのような症状が起こるのでしょうか?

最もこわいのは、脳梗塞や心筋梗塞などの虚血性疾患。その他にも、動脈硬化・頭痛・しびれ・痛み・肩こり・冷え・めまい・耳鳴り・生理痛・黄斑変性症・もの忘れ・肥満・ガンなど・・・。これらは、全て血流が悪いことと関係しています。

まさに、『血流が悪い=万病の元』といえるでしょう。

血流が悪くなる原因を考えてみると、①水分不足で血液が濃くなる ②血液中に脂肪が多い ③血液が酸化されて粘度が低下 ④血小板が凝集 これらがあげられます。

では、どうすれば①~④を回避することができるでしょうか。まず、①と②は生活の中で改善することができます。水分不足については、小まめに水分を摂って、十分に補うことが大切。汗で水分をたくさん消耗するこの時期は、特に注意が必要です。

問題なのは③と④。これらについてはどのように対処すれば良いでしょうか?ここで大きな力を発揮するのが、イチョウ葉エキス製剤GBE-24。

GBE-24は、まずフラボノイドによる強力な抗酸化作用によって、血液の酸化を防ぎ、血液の粘度を下げてくれます。同時に赤血球の酸化も防ぐので、赤血球を柔らかく保つことができます。このような状態が保てれば、細い血管にも血液が流れやすくなります。

また、この抗酸化作用は、血管をひろげて、かつ血管の内皮をきれいにしてくれるので、血液を流れやすくします。さらに血管の酸化を防いで、動脈硬化を防ぐ働きもあります。

さらに、ギンコライドが血小板の凝集を防ぐので、血液が固まって血栓が生じるのを予防してくれます。

イチョウ葉エキスGBE-24は、おそらく最強の血液サラサラ製剤です。

☆抗酸化作用=活性酸素除去作用 細胞の酸化には、体内で発生する活性酸素が大きく関わっています。活性酸素は、通常はウィルスなどの外敵から身を守るのに役立つ、身体に必要なものです。ただ、肉体的・精神的な強いストレスなどで多く発生し過ぎると、細胞が酸化されて老化が早くなったり、ガンになりやすくなる、動脈硬化が起きやすくなるなどの弊害をもたらします。・・・この、本来人間にとって必要なものではあるが、ストレス社会の現代においては過剰に発生して害になりうる活性酸素を、イチョウ葉エキスGBE-24はフラボノイドの力で緩和してくれます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

インフルエンザが流行しています。今年の主流はA型のようです。

さて、インフルエンザの予防として、日頃の養生・うがい・手洗い・予防接種が大事であることはいうまでもありませんが、いざ家族が罹ってしまった場合に家庭内で感染が拡がるのを防ぐためにはどうしたら良いでしょうか。私は次のことが大切だと思います。

①全員マスク着用②出来るだけ接触を避ける③罹った人が使用した食器の除菌④病人が使用したティッシュなどを密閉して破棄する④二塩化酸素製剤の室内えの噴霧⑤携帯用二塩化酸素製剤の使用及びマスクへの噴霧⑥加湿

これらが生活する上での注意となるのではないでしょうか。

また、お医者さんの処方箋が必要になりますが、条件に適えばタミフルを予防的に服用することも効果あり。市販で手に入るものとして、葛根湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯も、万が一感染した場合に症状が出始めてからすぐに服用すると治るのがグーッと早まります。

実際5歳になるわが子にも、周りに罹った子がいてインフルエンザの感染が疑われたとき(急な寒気を訴え始めたとき。この時はまだ熱は出ていなかった)に葛根湯を成人量服用させたところ、顔が一気に赤らんで速やかに寒気が消失したことがあります。まさに辛温解表にて邪気を吹っ飛ばしたかのよう。このときはインフルエンザを発症せずに済みました。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

猛暑の後には、咳と肌のトラブルが起き易くなります。それは、夏の暑さで大汗をかいたために津液(水分)が消耗されて、身体が乾いているため。夏の間暑いとすぐにクーラーの部屋に入ってしまい十分に発汗できなかった方も、身体に熱が溜め込まれていてそれが津液を消耗し、乾きによる症状が起きる場合もあります。

このような状態ですと、秋から冬にかけて、肺が弱い方は肺の乾きによる乾咳、皮膚が弱い方は肌乾燥によるカユミが起きやすくなります。

対応としては、何といっても保湿が肝要です。乾咳に対しては加湿器を使って室内の湿度を高く保つ、マスクをして肺を寒冷・乾燥から守ること。カユミに対しては、入浴後速やかにクリームなどを塗って保湿することが大切。

それぞれ、麦門冬湯・滋陰降火湯、当帰飲子などを中心とした潤す漢方薬を服用すると功を奏することが期待できます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

湿気の多い時期は、寒い時とならんで“痛み”がひどくなりやすい季節です。

この時期の養生法としては、身体を冷やさないことが大切になります。身体を冷やしてしまうと、血流が滞ったり水の代謝が悪くなって、体に“湿”がたまりやすくなります。そしてこの湿が、気血の流れを妨げて、そこに気滞・オ血を生み出し、その結果“痛み”を引き起こします。“不通則通”という漢方の言葉は、まさにこのことを表しています。

これからしばらくの間、“その時期におきやすい痛み”を和らげる漢方薬をご紹介して参りたいと考えております。一回目はぎっくり腰の漢方です。ぎっくり腰と湿気とは無関係ではありません。先ほどの湿→気滞・血オは筋肉の柔軟性を失わせることになるので、湿気の高い時期はぎっくり腰がおきやすいといえます。

ぎっくり腰への対応を考える場合、急性期と緩解期にわけて考える必要があります。急性期の場合、何といっても大切なのは安静。横になるなど楽な姿勢でいることが大事になります。冷シップなどで炎症を取るのも良いでしょう。漢方での対応としては、筋肉の緊張をほぐすこと、血流をよくすること、湿をさばくこと、それと補腎が大切になります。体のバランスを取りながらこれらの治法に沿った漢方を服用することで、非常に回復が早まることが期待できます。鍼灸治療を併用すると治療効果が高まります。

緩解期の対応としては、ほどよく温めることが大切になってきます。冷やしすぎると回復が遅れてしまうので、外用薬を使う場合には血管を拡げて血流を良くするものに切り替える事が必要になります。漢方では、基本的には急性期のケアーと同様の対応が必要になります。再発を防ぐために、血流をよくすることと湿をさばくことをしばらく続けて養生に努めると良いように思います。

当店には、精禍(ドッカツキセトウ加味方)と心竜(ソケイカッケツトウ加味方)という上記のぎっくり腰のケアーに沿った漢方薬があります。ぎっくり腰だけでなく、上半身・腰・下肢の痛みに対して、症と証に合わせて服用すると、非常に効果があります。

次回は、浮腫みを伴う膝などの痛みの漢方をご紹介する予定です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~