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毎日暑さがきびしいですね。熱中症もこわいですが、汗をかいて知らないうちに脱水症状となり、血液がドロドロになることが非常に心配です。

血液はサラサラなのが良いことは言うまでもありません。ドロドロで血液の流れが悪いと様々な不調をきたしてしまいます。では、血流が悪いとどのような症状が起こるのでしょうか?

最もこわいのは、脳梗塞や心筋梗塞などの虚血性疾患。その他にも、動脈硬化・頭痛・しびれ・痛み・肩こり・冷え・めまい・耳鳴り・生理痛・黄斑変性症・もの忘れ・肥満・ガンなど・・・。これらは、全て血流が悪いことと関係しています。

まさに、『血流が悪い=万病の元』といえるでしょう。

血流が悪くなる原因を考えてみると、①水分不足で血液が濃くなる ②血液中に脂肪が多い ③血液が酸化されて粘度が低下 ④血小板が凝集 これらがあげられます。

では、どうすれば①~④を回避することができるでしょうか。まず、①と②は生活の中で改善することができます。水分不足については、小まめに水分を摂って、十分に補うことが大切。汗で水分をたくさん消耗するこの時期は、特に注意が必要です。

問題なのは③と④。これらについてはどのように対処すれば良いでしょうか?ここで大きな力を発揮するのが、イチョウ葉エキス製剤GBE-24。

GBE-24は、まずフラボノイドによる強力な抗酸化作用によって、血液の酸化を防ぎ、血液の粘度を下げてくれます。同時に赤血球の酸化も防ぐので、赤血球を柔らかく保つことができます。このような状態が保てれば、細い血管にも血液が流れやすくなります。

また、この抗酸化作用は、血管をひろげて、かつ血管の内皮をきれいにしてくれるので、血液を流れやすくします。さらに血管の酸化を防いで、動脈硬化を防ぐ働きもあります。

さらに、ギンコライドが血小板の凝集を防ぐので、血液が固まって血栓が生じるのを予防してくれます。

イチョウ葉エキスGBE-24は、おそらく最強の血液サラサラ製剤です。

☆抗酸化作用=活性酸素除去作用 細胞の酸化には、体内で発生する活性酸素が大きく関わっています。活性酸素は、通常はウィルスなどの外敵から身を守るのに役立つ、身体に必要なものです。ただ、肉体的・精神的な強いストレスなどで多く発生し過ぎると、細胞が酸化されて老化が早くなったり、ガンになりやすくなる、動脈硬化が起きやすくなるなどの弊害をもたらします。・・・この、本来人間にとって必要なものではあるが、ストレス社会の現代においては過剰に発生して害になりうる活性酸素を、イチョウ葉エキスGBE-24はフラボノイドの力で緩和してくれます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

インフルエンザが流行しています。今年の主流はA型のようです。

さて、インフルエンザの予防として、日頃の養生・うがい・手洗い・予防接種が大事であることはいうまでもありませんが、いざ家族が罹ってしまった場合に家庭内で感染が拡がるのを防ぐためにはどうしたら良いでしょうか。私は次のことが大切だと思います。

①全員マスク着用②出来るだけ接触を避ける③罹った人が使用した食器の除菌④病人が使用したティッシュなどを密閉して破棄する④二塩化酸素製剤の室内えの噴霧⑤携帯用二塩化酸素製剤の使用及びマスクへの噴霧⑥加湿

これらが生活する上での注意となるのではないでしょうか。

また、お医者さんの処方箋が必要になりますが、条件に適えばタミフルを予防的に服用することも効果あり。市販で手に入るものとして、葛根湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯も、万が一感染した場合に症状が出始めてからすぐに服用すると治るのがグーッと早まります。

実際5歳になるわが子にも、周りに罹った子がいてインフルエンザの感染が疑われたとき(急な寒気を訴え始めたとき。この時はまだ熱は出ていなかった)に葛根湯を成人量服用させたところ、顔が一気に赤らんで速やかに寒気が消失したことがあります。まさに辛温解表にて邪気を吹っ飛ばしたかのよう。このときはインフルエンザを発症せずに済みました。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

猛暑の後には、咳と肌のトラブルが起き易くなります。それは、夏の暑さで大汗をかいたために津液(水分)が消耗されて、身体が乾いているため。夏の間暑いとすぐにクーラーの部屋に入ってしまい十分に発汗できなかった方も、身体に熱が溜め込まれていてそれが津液を消耗し、乾きによる症状が起きる場合もあります。

このような状態ですと、秋から冬にかけて、肺が弱い方は肺の乾きによる乾咳、皮膚が弱い方は肌乾燥によるカユミが起きやすくなります。

対応としては、何といっても保湿が肝要です。乾咳に対しては加湿器を使って室内の湿度を高く保つ、マスクをして肺を寒冷・乾燥から守ること。カユミに対しては、入浴後速やかにクリームなどを塗って保湿することが大切。

それぞれ、麦門冬湯・滋陰降火湯、当帰飲子などを中心とした潤す漢方薬を服用すると功を奏することが期待できます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

湿気の多い時期は、寒い時とならんで“痛み”がひどくなりやすい季節です。

この時期の養生法としては、身体を冷やさないことが大切になります。身体を冷やしてしまうと、血流が滞ったり水の代謝が悪くなって、体に“湿”がたまりやすくなります。そしてこの湿が、気血の流れを妨げて、そこに気滞・オ血を生み出し、その結果“痛み”を引き起こします。“不通則通”という漢方の言葉は、まさにこのことを表しています。

これからしばらくの間、“その時期におきやすい痛み”を和らげる漢方薬をご紹介して参りたいと考えております。一回目はぎっくり腰の漢方です。ぎっくり腰と湿気とは無関係ではありません。先ほどの湿→気滞・血オは筋肉の柔軟性を失わせることになるので、湿気の高い時期はぎっくり腰がおきやすいといえます。

ぎっくり腰への対応を考える場合、急性期と緩解期にわけて考える必要があります。急性期の場合、何といっても大切なのは安静。横になるなど楽な姿勢でいることが大事になります。冷シップなどで炎症を取るのも良いでしょう。漢方での対応としては、筋肉の緊張をほぐすこと、血流をよくすること、湿をさばくこと、それと補腎が大切になります。体のバランスを取りながらこれらの治法に沿った漢方を服用することで、非常に回復が早まることが期待できます。鍼灸治療を併用すると治療効果が高まります。

緩解期の対応としては、ほどよく温めることが大切になってきます。冷やしすぎると回復が遅れてしまうので、外用薬を使う場合には血管を拡げて血流を良くするものに切り替える事が必要になります。漢方では、基本的には急性期のケアーと同様の対応が必要になります。再発を防ぐために、血流をよくすることと湿をさばくことをしばらく続けて養生に努めると良いように思います。

当店には、精禍(ドッカツキセトウ加味方)と心竜(ソケイカッケツトウ加味方)という上記のぎっくり腰のケアーに沿った漢方薬があります。ぎっくり腰だけでなく、上半身・腰・下肢の痛みに対して、症と証に合わせて服用すると、非常に効果があります。

次回は、浮腫みを伴う膝などの痛みの漢方をご紹介する予定です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

肺炎が流行っているようです。肺炎にまで至らなくとも、咳が長引いたり、一度治っても繰り返す方も多く見られます。乳幼児や高齢者の方は特に注意が必要です。

以前このブログでも載せましたが、夏暑かった年は、必ず秋冬に肺の病気が多くなります。それは、暑い時期に汗を沢山いたために乾燥する秋口に肺が乾いてしまい、感染症が起こりやすくなるため。逆に、本来汗をかかなければならない暑い時期にクーラーを使いすぎて汗を十分にかかなかったために熱を身体に溜め込んでいて、それが元となって秋の乾燥する時期に肺が乾いて、感染症を起こしやすくなっている場合もあります。

対策としては、マスクや加湿器などで肺に取り込む空気の湿気を保つこと。また、キクラゲやクコの実などは肺を丈夫にするので、食事に取り入れると良いでしょう。漢方薬も証に合わせて服用すると予防と治療に役立ちます。

肺と皮膚は表裏一体。肺が乾くということは皮膚も乾くということ。今年の秋冬は、例年よりも入念に肌の保湿をすると良いでしょう。乾燥肌の方やアトピーの方は、特に注意が必要です。保湿のケアーを、怠らずに、十分に行いましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

皆さんご存知の半身浴。水圧による身体への負荷が軽いので心臓が悪い方でも安心な入浴法として知られています。

半身浴の最大のメリットは、身体が良く温まること。胸あたりから上がお湯から出ているためにのぼせにくく、長く入っていられるので、上手に入れば身体を芯から温めることができます。身体を芯から温めるためには、38~39度くらいのちょっとぬるめのお湯で、20~30分ゆっくりつかると良いようです。※温度と時間は気持ちが良いことが重要。

このような入浴法で得られる効果は・・・深部体温があったまる、末梢血管が開くので手足の冷えによい、体温が上がるので免疫力がアップする、リラックスすることで副交感神経が活性化されてぐっすり眠れる・同時にリンパ球が増えるので免疫力がアップする、代謝が良くなるので肥満解消に役立つ、などなど。

これから寒くなる季節ですので、身体の冷えが気になる方は、是非半身浴を試してみてはいかがでしょうか。半身浴の際は、肩が冷えないように、温かいお湯でぬらしたタオルをかけたり、かけ湯をすることを忘れないようにしましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

秋になり空気が乾燥し、感染症が気になる時期になってきました。感染予防に『うがい』と『手洗い』は必須。それぞれに便利な殺菌剤などをまとめてみました。

うがい薬には、ヨード系・セチリピリジニウム系の殺菌剤や、アズレン系の抗炎症剤があります。また、それらに炭酸水素ナトリウムが入っていると浄化作用が高くなります。ただ、殺菌剤でうがいをしすぎると、のどの繊毛運動が鈍くなって自浄作用が弱まるといわれているので注意が必要。日常のうがいは、塩水でガラガラやれば十分で、うがい薬は、のどが化膿している場合や、炎症があったり痛みがある場合に使う程度で良いようです。

手洗い用洗剤にも色々あります。普通の石ケンでも汚れはきれいになりますが、ウィルスや細菌が気になる場合には殺菌剤の入った薬用石鹸を使うと良いでしょう。最近では、塩化ベンザルコニウム配合の泡ウォッシュも出ています。

手洗い後に使う速乾性の殺菌ジェルにも色々あります。消毒用エタノール、塩化ベンザルコニウム含有消毒用エタノール、クロルヘキシジン配合の消毒用エタノールが代表的。消毒用エタノールだけでもウィルス・細菌に対してかなりの除菌効果が期待できますが、塩化ベンザルコニウムやクロルヘキシジンが配合されているとさらに抗菌域が広くなります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

身体にとって良い油と悪い油があることをご存知でしょうか?

最近テレビCMで『トランス脂肪酸フリー』という言葉を聞くことがありますが、そのトランス脂肪酸は悪い油の代表格。動脈硬化の原因になったり、知能の発達を妨げるなど、身体に様々な弊害を引き起こすことが分かっています。トランス脂肪酸は、パンやクッキーなどを作るのに使われるショートニングや、マーガリンなどに多く含まれています。

欧米各国では10年以上前から、このトランス脂肪酸の危険性を認識して、積極的に摂取制限を図っており、日本でも昨年、厚生労働省が摂取制限に向けた検討会を発足させています。

トランス脂肪酸の他にも、摂取を控え目にした方が良い油に、サラダ油・コーン油・サフラワー油など、ω6系の油が挙げられます。

一方で良い油、即ち積極的に摂取した方が良い油には、シソ油・亜麻仁油などω3系の油、オリーブ油・キャノーラ油などω9系の油があります。シソ油・亜麻仁油は、和え物・ドレッシングなどで生で摂ることが大切です。オリーブ油・キャノーラ油は、炒め物・揚げ物など過熱して調理する場合に適しています。

トランス脂肪酸がなぜ身体に悪いかというと、この油は代謝排泄に非常に時間がかかり、身体に蓄積する特徴があること。血管にたまれば血管は硬くなりますし、大半が脂質で構成されてる脳にたまれば脳の機能と発育に良いはずがありません。また、たまった油は必ず酸化されて活性酸素を発生させます。そうすると周辺の細胞を犯すことになります。その結果、様々な病気が引き起こされることが分かっています。

先ほど控えめにした方が良い油として記したω6系脂肪酸は、本来は身体にとって必要な物質です。大切なのはω3系とω6系のバランス。飽食の今、日本人はω6系脂肪酸を余りにも過剰に摂取しているため、身体に弊害が出てしまっています。ω6系が過剰になると、アレルギー反応が誘発されやすなったり、炎症性の痛みの物質が増えやすくなります。そこで、ω3系の油を積極的に摂ることが必要になっています。

市販のスナック菓子、揚げ物のほとんどは、このω6系脂肪酸を使って調理されています。スナック菓子が世に出始めたのは約30年前から。近年アレルギーの子供が増えている原因の1つかも知れません。

これらのことをご存じなかった方は、今日から油に注意することをお勧めします。毎日の生活で、料理で使う油に注意する(ω3系とω9系の油を使う)、市販のやわらかいパンやスナック菓子を控えることが大切です。

パンを食べるのであれば全粒粉で天然酵母の素朴なパンを食べると良い。子供がそういった素朴な食べ物に食べ慣れて、おいしいと感じる感覚を養うことは1つの食育で、その感覚は、その子供の将来の食生活に良い影響を及ぼし、悪い物を食べず良い物を好んで食べるようになり、結果として知能アップと健康を保つことに繋がると思います。

可能であればパンを排して米を食べるようにすればなお良く、栄養学的にはご飯の方が優れていることが分かっています。また、米の産地であるここ鹿沼市においては、地産地消になって、地元の経済も発展にも繋がるかもしれません。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

9月中旬になってから、暑さがぶり返しています。昨日はここ鹿沼市のある小中学校で、集団での熱中症がおきてしまいました。運動会の練習中になったそうです。新聞によると、この小中学校では、練習中こまめに休憩と給水をとっていたとのこと。

8月の猛暑の時期にならずに、気温もその時ほど高くならないこの時期に熱中症になってしまったのには、2つの理由がありそうです。

上記の小中学校の件は別として、ひとつは油断。一番暑い時期を過ぎた今、日に当たらない、水分とミネラルを十分にとるなどの対応が多少おろそかになっていること。

もう1つは体の対応の問題。夏休み中、家でクーラーのかかった涼しいところで過ごしたことで、汗腺の開きが悪くなっていて、汗の排出による体温の低下機能が十分に果たせていないこと。特に、夏の盛りのあつい時期に運動して汗をかく習慣があった人が、その後運動を怠った中でクーラーを使ったり気温が下がるなどして過ごし易い環境下で何日も過ごした場合には注意が必要。再度暑くなった時に、前と同じような感覚で運動をすると、汗腺が十分に開かずに汗が排泄されず、体内に熱がこもることが考えられます。

今の時期は、夏の盛りに比べて湿度は下がり、熱中症のリスクは下がってはいます。しかし、高温になる日は未だ注意が必要。暑い日は、熱中症にならないように、日に当たらないよう心がける、水分とミネラルをしっかり摂る、休憩を十分取るなど、真夏と同じように注意して過ごしましょう。もちろん日常生活での栄養、休養の管理も大切です。先にも記しましたように、真夏の時点よりも汗をかく頻度が少なくなった人は、より注意した方が良いでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

先日このブログにて、今年の秋~冬にかけては肺と肌の乾燥に注意が必要であると記しました。夏の盛りもすぎ、刺すような日差しが和らいだ今、肺の乾きによる乾咳と、皮膚の乾燥による肌荒れ・カユミでのご相談が多くなってきたように感じます。

乾咳のケアーで重要なことは、とにかく潤すこと。マスク着用、加湿器で部屋の湿度を保つと良いようです。麦門冬湯という漢方薬も、肺を潤してくれるので乾咳を和らげるのに有効です。

皮膚の乾燥に対しては、とにかく保湿が大切です。お風呂上り直後の体が潤っている時に、ローションやクリームで保湿をしましょう。これを続けていくだけでも皮膚は整い、カユミも出なくなってきます。お風呂では、あかすりなどでごしごし洗うことは禁物です。石ケンを良く泡立てて、その泡でやさしく洗いましょう。漢方薬では当帰飲子というお薬が肌を潤す代表的な方剤です。乾燥していてカユミがあり、どんな薬を塗っても一時的な効果しかなく、カユミを繰り返す皮膚炎が、この漢方薬ですっかり良くなった方もいらっしゃいます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~