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早め早めの紫外線対策は肌の老化を防ぎます。

肌が太陽光線にさらされると、まず表皮内にすでに存在していたメラニンが光酸化することで肌が黒くなります。次にUV-Bにより肌が赤くなります。UV-Bは大部分が表皮で散乱・吸収されるので、表面的な影響にとどまります。最後にUV-Aにより肌が黒くなります。UV-Aは35~50%が表皮を通過して真皮にまで達し、肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンを破壊します。それにより、シワやたるみの原因となります。

UV-Aに対する紫外線防御効果の指標としてはPAがあります。PAは肌を黒くするUV-Aに対して、+(効果がある)++(かなり効果がある)+++(非常に効果がある)と3段階に分けられています。UV-Bに対する紫外線防御効果の指標としてはSPFがあります。SPF10とは、日焼け止めを付けていない場合に比べて肌が赤くなるまでの時間が10倍になるという効果を示しています。日常生活ではSPF20程度で十分です。屋外でのスポーツにはSPF30以上の日焼け止めを使いましょう。日焼け止めを一度塗っただけでは、汗や服との摩擦により日焼け止めが取れてしまいます。そこで、2~3時間ごとに日焼けと眼を塗りなおしたり、ウォータープルーフの日焼けとめを選択することが大事になってきます。また、日焼け止めは薄く塗り広げると効果が弱くなってしまいます。そこで、トントンと軽くたたくようにしてまんべんなく塗りましょう。

紫外線対策として、日傘や帽子、手袋といった直接紫外線を遮断する方法が最も有効とされています。これらと日焼け止めを併用することで、さらに効果的な紫外線対策ができます。

紫外線の強さは、夏至の6月が最も強く、冬至の12月に最も弱くなります。一般に『6月は梅雨だから紫外線量が少ない』と云われるのは、月平均の紫外線量についてであって、紫外線の強さではありません。太陽が最も近くなる6月の紫外線が最も強く、5月と7月は同程度の紫外線の強さとなります。つまり、3月の紫外線の強さは9月と同程度であることになります。まだまだ風は冷たいですが、紫外線は確実に強くなってきています。3月から紫外線対策をはじめましょう!

SPFの目安:10=肌の弱い方や小さいお子様に 20=お買い物・お散歩・通勤・通学・車の運転時に、メイクの下地に 30=夏のアウトドアや屋外のスポーツに 50=美白をしっかり守りたい方に

      ~薬剤師 鳥居英勝~

貧血の2/3を占める鉄欠乏性貧血。体の中から活発に動き出す春先は多くの血液が必要になり、貧血を訴える方も多くなります。中でも鉄の欠乏を原因とする鉄欠乏性貧血が非常に多く見られるようになります。

鉄欠乏性貧血とは?/日常の食事からの鉄分摂取不足および消化管からの鉄の吸収障害による鉄欠乏で、ヘモグロビンが減少することで現れる症状です。

①前潜在性鉄欠乏=不足する血清鉄を、肝臓に蓄えられた鉄で補っている状態・・・自覚症状なし②潜在性鉄欠乏=肝臓に蓄えられた貯蔵鉄もなくなり、血清鉄が不足している状態・・・自覚症状なし③軽度の鉄欠乏性貧血=さらに進んで骨髄でヘモグロビンができず、ヘモグロビン鉄が減少した状態・・・めまい・疲労感④重度の鉄欠乏性貧血=細胞の代謝がうまくいかずに、細胞組織鉄が減少した状態・・・頭痛・口内炎・動悸・息切れ

鉄欠乏性貧血は、健康な血液の原料になる良質のアミノ酸製剤などを服用すると症状が和らぎます。貧血の程度にもよりますが、ヘモグロビン鉄が増加して貯蔵鉄が養われるまで半年位しっかり服用することをお勧めします。

※レバコール=天然のアミノ酸製剤(鉄分はもちろんビタミン、ミネラルをたっぷり含んでいます。)

      ~薬剤師 鳥居英勝~

花粉症が出る前に、ぜひ試してもらいたいものがあります。それは『インターパンチ』。花粉が飛ぶ前に飲んでおくと、花粉症の症状が起こりにくくなり、ひどい人でもこれからの花粉の季節、すごく楽に過ごせるというもの。だからインターパンチ(花粉に先生パンチ)なのです。

インターパンチは、インターフェロンの発見者の1人、小島保彦博士が「インターフェロン誘起能(身体の中の自然のインターフェロンを出させる能力を持つ食品による健康増進」を提唱され、その考えに基づいて約10年かけて開発されたものです。原料はカボチャの種・オオバコの種子・ベニバナ・スイカズラ花のエキス。インターフェロン誘起能を持った200種の生薬からその活性の高いものを選び出し、いろいろ組み合わせを考え、最良のかたちになるよう選択したところ先の4種が選ばれたとのこと。それらを最も効果的な分量で配合しています。また、腸内の働きを整えるビフィズス菌とラクチュロースも配合されています。

小島博士によると、「インターパンチは鼻水や目のかゆみを止めるものではなく、花粉症のアレルギー反応そのものを起こさなくするもの。インターパンチを花粉症の症状が出る前(花粉によって身体に抗体ができる前)に飲んでおくと、症状は出なくてすむ。」とのこと。

植物が原料なので、副作用の心配があく、子どもからお年寄りまで安心して使え、継続使用や薬との併用も可能な商品。免疫が過剰反応する花粉症やアトピーのほか、ウィルス感染(風邪やインフルエンザなど)や、炎症の改善にも役立ちます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

花粉飛散中!簡単な花粉症のメカニズムはというと・・・

①なぜ鼻水が出るの?・・・人は異物である花粉が鼻粘膜に付着すると、花粉を粘液(鼻汁)でからめ取って、外へ排出しようとします。花粉症のようなアレルギー反応からくる鼻汁は肥満細胞から分泌されるヒスタミンという物質がキッカケとなり、さらさらとした粘液が多くなるのが特徴です。

②なぜ鼻づまりが起こるの?・・・花粉の侵入により鼻粘膜に炎症が起こると、粘膜の下にある毛細血管が拡張して血管からしみでた血漿成分がこの部分を満たします。その結果、鼻腔周囲の粘膜が全体に膨れ上がり、鼻腔が狭くなるため、空気の通りが悪くなるのです。

③なぜ目がかゆくなったり涙が出るの?・・・鼻水と同じく、花粉が目の粘膜に付着すると、肥満細胞から分泌されたヒスタミンなどの化学伝達物質が刺激となり目のかゆみを引き起こします。また、同時に目に付着した花粉を涙で洗い外へ排出しようとする自己防衛反応により涙が出るのです。

このように、花粉症のメカニズムの大本は「本来人間が持つ自己免疫機能」。この機能が過剰に働きすぎる場合に起こるのが「つらい鼻と眼の炎症」です。過剰な免疫反応を改善するためには、体質改善が肝心。食事や生活習慣を見直し、必要に応じて漢方薬や栄養剤などを用いて「アレルギー体質を改善する」ことが大切です。

また、花粉症の時期はお肌のケアーも必要。特に目元は他の皮膚と比べて角質層が薄く、皮脂も少ないため、乾燥しやすく刺激に対する反応も出やすい部分です。これからの季節、目元の皮膚をしっかり保湿し、バリア機能を高めておきましょう。もちろん、涙や鼻水を拭いたときに肌荒れを起こさないため、目の周り、鼻の周りのケアーも大切です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

近年、睡眠に関しての悩みを訴える方々が増えています。自律神経の乱れ、生活環境の変化に伴う精神的ストレスなど考えられる原因は様々です。また一年の間でも特に3月、4月は新入学・新社会人生活のスタート、引越しなど生活環境の変化が多くなり、普段なんともない方でも不眠になる方がいらっしゃいます。

不眠とは睡眠障害の1種で、夜間の睡眠トラブルのために昼間の日常生活に支障をきたす状態が続くことをいいます。24時間社会と呼ばれる現在、不眠の悩みを抱えている方は少なくありません。しかし、「不眠」と一言でいってもその原因や種類はさまざまです。不眠の種類を症状により大きく分けると、次の4つに分けられます。

<症状による不眠の分類>①入眠障害・・・床についてもなかなか眠れない②中途覚醒・・・夜中に何度も目が覚める③早朝覚醒・・・朝早く目が覚め、そのあと眠れない④熟眠障害・・・ぐっすり眠った感じがしない

不眠の症状はその原因を排除したり、生活習慣を見直すだけで改善されることもありますが、効果がみられない場合は睡眠改善薬などを用いて治療を行います。医療機関の治療では主にベンゾジアゼピン系の睡眠薬が用いられます。穏やかに眠りに導く効果の他に、不安を和らげる効果、筋肉の緊張をほぐす効果があり、薬によってそれぞれ発揮する効果が異なります。また、薬の効果がなくなる速さにより長短時間作用型、短時間作用型、中間作用型、長時間作用型の4種類に分類されています。

それに対し、一般用医薬品の睡眠改善薬は主にジフェンヒドラミン塩酸塩製剤と生薬製剤です。ジフェンヒドラミン塩酸塩製剤は就寝前に服用することで効果を発揮しますが、15歳未満の小児・妊婦・授乳婦の方は安全性が確立されていないため服用できません。また、抗コリン作用を併せ持つため緑内障、前立腺肥大の方にも注意が必要です。一方、生薬製剤は飲んですぐに眠くなるわけではなく、毎日服用することで自然に近い睡眠が得られるようになります。症状からの使い分けを簡単にまとめると下記のようになります。

<症状からの使い分け>ストレスや心身の疲れが原因で寝つきが悪く、眠りが浅い場合(主に入眠障害)⇒ジフェンヒドラミン塩酸塩、酸棗仁湯。精神不安があり、高血圧の随伴症状として起こる不眠⇒柴胡加竜骨牡蠣湯。神経が高ぶり、緊張やイライラがあるような状態で、寝つきが悪い場合、眠りが浅い場合⇒抑肝散加芍薬黄連。

この他にも、脳をリラックスさせる栄養成分であるギャバ(γーアミノ絡酸)などの健康食品も自然な睡眠を得るのに役立ちます。

なお一般用医薬品の睡眠改善薬の適応は一過性の不眠(海外旅行による時差ぼけなど)で、1週間を超えない範囲とされています。したがって、日常的に不眠の症状がある方は医師の診療を受ける必要があります。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

疲れるとなぜ甘いものが欲しくなるのでしょうか?・・・それは、身体がエネルギー補給を待っているからです。タンパク質などは、体内でいったん糖に変えられてエネルギーとなります。甘いものに多く含まれる糖分は即効性があり、素早くエネルギー不足を解消します。

疲れによいビタミンは?・・・ビタミンB1(豚肉・ニンニク・玄米など)/ビタミンB2(卵・牛乳・ほうれん草など)/ビタミンB6(魚・鶏肉・バナナなど)/ビタミンB12(レバー・貝・牡蠣・チーズなど)。それぞれが細胞の代謝にかかわる酵素の働きを助け、疲労の解消に役立ちます。

これから春にかけての季節の変わり目には、気温差などから体調をくずしがちで体力を消耗しやすいものです。疲れ解消の基本は食事と休息。毎日の生活を整えてみてはいかがでしょうか?

      ~薬剤師 鳥居英勝~

今年もつらい花粉症シーズンがやってきます。                                               今年の飛散開始は、平年並みかやや早まる見込みとのこと。                                      飛散量は、平均より3~5割増しになる可能性があり、特に東海・西日本では多くなると予想されています。

花粉症を少しでも軽く済ませるためには、抵抗力がある身体を作ることが大切。                           そのためには、基礎的な部分で食事から変えていくことも重要です。                                  バランスよく、規則正しい時間に、身体を温めるような食事を心がけましょう。

昔から日本人が摂取してきた、穀類・豆類・芋類や、自然の調味料(甘味は蜂蜜など)などの食材を摂取する          だけでも十分な対策になりえます。                                                      逆に、インスタント食品・甘い物や辛い物・アルコールは避けたほうが良いようです。

また、漢方薬や免疫ハーブなどの生薬製剤も花粉症対策には有効です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

pic_0160春の七草を、すべてご存知でしょうか?                                                 『せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ』━これが春の七草です。                   このうち、“なずな”はカブ、“ごぎょう”はハハコグサ、“はこべら”はハコベ、“ほとけのざ”はタビラコ、             “すずしろ”はダイコンとされ、これらを正月7日、おかゆに入れて食べる習俗が全国に残っています。

七草の種類は時代や地域によっても異なり、雪の多い地方では栗、串柿、ニンジン、ゴボウ、タラの芽             などを用いることもあります。

おかゆも七草も、胃腸にやさしい食べ物。この時期に『七草がゆ』を食べる習俗には、ちゃんと理由があります。       忘年会や新年会などの集まりが続く年末年始の後は、食べ過ぎ・飲み過ぎで疲れた胃腸をいたわり、休ませ         るという、生活に根付いた昔からの知恵というわけです。

弱った胃を胃腸薬でケアするのはもちろんですが、やさしい味わいの七草がゆを作って、家族みんなで囲んで        みてはいかがでしょうか?                                                          正月7日の七草がゆは、疲れた胃腸への思いやりです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

寒い季節になると、多くのお年寄りは、乾燥による皮膚のかゆみに悩まされます。                          加齢に伴ってホルモンの分泌のバランスが崩れることや、皮膚自体の老化などの要因によって、                 乾皮症を起こしてしまうのです。

皮膚が乾燥してカサカサになり、かくと白くなってはがれ落ちるのが、一般的な症状。                        繰り返しかくことで出血したり、かゆみが一層ひどくなる悪循環に陥ります。                              眠れないほどのかゆみに悩まされることも。特に入浴後は、身体が温まって血行がよくなるため、                 かゆみが激しくなります。

かゆくても、かきむしらずにじっとガマンし、すぐに保湿剤と痒み止めが配合されたクリームやローションを             塗りましょう。                                                                   お年寄りは背中や肩、腰の後ろ側などには手が届きにくいので、家族が手伝い、カサカサ部分の全体に             広がるよう、ていねいに塗ってあげましょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

12月は忘年会シーズン。飲み過ぎがいけないことは分かっていても、連日ついつい度が過ぎて                  しまうものです。                                                                 適量のアルコールは血液の循環を良くするため、お肌の新陳代謝を高めます。友達との楽しい                  お酒はストレス発散にもなりますから、イライラが原因のお肌のトラブルにも効果的かもしれません。                ただ、お酒を飲むと皮脂の分泌が活発になるので、いつも以上のお手入れを心がけましょう。

この時期でお酒で注意したいのは、短時間に多量のアルコールを摂取することによる、急性アルコール中毒です。       飲み始めて1時間以内で日本酒を一升瓶1本、またはビール10本以上程度を飲酒し、意識を失うほどの泥酔状態        となった場合は、急性アルコール中毒が疑われます。                                           この場合は命にかかわりますので、すぐに救急車を呼んでください。

翌日に酔いを残さないためは、飲む前に『アミノ酸製剤』の栄養剤を服用すると効果的です。                    アルコールの代謝が良くなり、二日酔いの予防になります。                                       また、飲んだ翌日におなかがポチャポチャしがちな方は、『五苓黄解湯』などの漢方薬を服用                    すると良いでしょう。水はけが良くなり、胃腸がスッキリします。

      ~薬剤師 鳥居英勝~