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一般的に、男性が服用した薬剤の妊娠・胎児への影響は、非常に少ないといわれています。                     ただし、一部の薬剤では添付文書に男性服用時の注意が書かれているものがあり、安全性                    を考慮して避妊期間等が必要な場合があります。

妊娠への影響・・・主に精子への影響が考えられています。精子は精巣で約74日かけて形成され、               その後体内に20日蓄えられます。受精前3カ月位に服用した分が関わってきます。しかし、薬剤に                よって何らかの影響を受けた精子があったとしても、受精能力を失うか、受精してもその卵は着床し                なかったり、着床しても十分な成長が出来ずに妊娠早期に流産として消失する可能性が高くなります。              よって、薬剤による催奇形性のような形態的な異常は発生しないとされています

胎児への影響・・・女性が薬剤を服用する場合と異なり、男性が薬剤を服用した場合は胎児への影響              はほとんどないと考えられています影響があるとすれば、精液を介した女性への移行が原因として考              えられます。一部の抗ウィルス剤や抗ガン剤などは、精液を介して女性へ移行することが懸念されてお             り、その場合は妊娠成立以降も影響が考えられます。                                           このような特徴をもった薬剤服用中は、コンドームによる避妊が必要となります。                           ※避妊期間は薬剤投与中と投与後3~6ヶ月程度といわれています。ただし、薬剤によって添付文書上             の記載期間は異なります。一部の抗ガン剤・抗ウィルス薬・抗リウマチ薬・痛風の発作予防の鎮痛剤を             服用する際には注意が必要です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

風邪を引いたときの食事のポイントは、エネルギー代謝に必要な栄養素とエネルギー補給に重点をおき、            消化のよいものを摂るようにするのがポイントです。水分補給も忘れないようにしましょう。

風邪をひいて熱が出ると、基礎代謝量が増加します。一方で食欲不振などでいつのもように食事が摂れない          場合は、エネルギー摂取量は減少します。                                                 体力を回復させ、風邪のウィルスへの抵抗力をつけるには少量でも必要な栄養素とエネルギー補給が大切です。       同時に、安静にして保温することも大切です。

食事のポイント                                                                  ○エネルギーとタンパク質補給:発熱時には、エネルギーの消耗だけでなく身体のタンパク質もいつもより分解が        進みます。すぐにエネルギー源になる炭水化物(糖質)とともにタンパク質の補給が大切です。                   ○ビタミン補給:風邪のウィルスに対抗する白血球の働きを助けるビタミンC、鼻やノドの粘膜を保護するβーカロテン      (ビタミンA)、エネルギー代謝に必要なビタミンB1などを摂ることを心がけましょう。                         特にビタミンCとB1は水溶性ビタミンで身体に蓄積されないので、できるだけ毎食摂るようにしましょう。             ○水分補給:とくに、発熱時には発汗により水分も失われるので水分補給も大切です。

消化の良い食材・調理法で、炭水化物・タンパク質・ビタミンが摂れるものを組み合わせて摂りましょう。             嘔吐があるときには、症状が治まるまで絶食とします。胃腸の調子が悪いと感じたり、下痢があるときにはおじやより     は白粥から始めましょう。油を使用した料理や脂肪を含む食材は消化に時間がかかるので避けましょう。

各栄養素を多く含む食材は次のようになります                                               炭水化物・・・おかゆ、うどん、パンなど                                                    タンパク質・ビタミンB1・・・卵、白身魚、鶏肉、豆腐、乳製品など                                    ビタミンC・βーカロテン・・・青菜・ブロッコリー・ニンジンなどカラフルな野菜、ジャガイモ、果物など

☆のどが痛いときは・・・湯豆腐、茶碗蒸し、スープなど、のど越しの良いもので、食べられそうなものを食べましょう。       また、塩辛い味付け、酸味の強い物は控えましょう。

☆熱があるときは・・・風邪のときは、身体を温めることが大切ですが、熱があって身体が熱いときは、冷たいものの方      が食べやすいこともあります。プリン、ヨーグルト、フレッシュジュースなどもお勧めです。

☆しょうが湯もおすすめ・・・身体を温めたいとき、のどが痛いとき、あまり食欲がないとき、まずは手軽にしょうが湯を飲む    のもおすすめです。昔からある民間療法ですが、風邪にもやさしい材料でできています。

背中がぞくぞくして、風邪かなと感じた時にすぐに葛根湯を服用すると風邪の回復が早くなります。                  葛根湯は肩こりや肩こりからくる頭痛にも使えるので、ご家庭に1つ置いておくと良いでしょう。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

手指や足裏など、『イボ』が気になる方は多いようです。ものの本によると、程度の差こそあれほとんどの人に          イボがあるとのこと。                                                              その原因はウィルス。イボの原因となるウィルスは、80種類以上あります。

ほとんどのイボは、放っておけば自然に消失します。ただ、見た目が気になったり手がつい伸びて触ってしまうなど、      生活に支障があるような場合には、取ったほうが良いでしょう。

イボを取る方法は色々あります。お医者さんでは、レーザーで焼いたり、液体窒素で凍らせてとる方法を取ります。       ただ、これらの方法は痛みを伴い、子どもにはつらいようです。

自宅で簡単にできる方法に、サリチル酸製剤をイボの硬くなったところに塗り、その部分の細胞を壊したのちやすり       などで削る方法があります。                                                          これを繰り返すうちに、ゆっくりとイボが小さくなり元の皮膚に戻ります。痛みがないので子どもでも大丈夫です。         ※顔や皮膚がデリケートな部分などには、この方法は向きません。

また、ヨクイニンという漢方薬を飲むと、ゆっくりとイボが小さくなります。

【注意】放っておいてはいけないイボや、水イボなどの積極的に治療をした方が良いイボもあります。               判別が難しい場合には、お医者さんに相談することをお勧めします。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

今年もつらい花粉症シーズンがやってきます。                                               今年の飛散開始は、平年並みかやや早まる見込みとのこと。                                      飛散量は、平均より3~5割増しになる可能性があり、特に東海・西日本では多くなると予想されています。

花粉症を少しでも軽く済ませるためには、抵抗力がある身体を作ることが大切。                           そのためには、基礎的な部分で食事から変えていくことも重要です。                                  バランスよく、規則正しい時間に、身体を温めるような食事を心がけましょう。

昔から日本人が摂取してきた、穀類・豆類・芋類や、自然の調味料(甘味は蜂蜜など)などの食材を摂取する          だけでも十分な対策になりえます。                                                      逆に、インスタント食品・甘い物や辛い物・アルコールは避けたほうが良いようです。

また、漢方薬や免疫ハーブなどの生薬製剤も花粉症対策には有効です。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

病名のない「ホントにつらい症状」が増えています。                                            原因は「気づかない疲れの蓄積」。筋肉が硬くなって静脈が血液を心臓に戻せなくなると血行不良に               なるのです。「血行不良」と「疲れ」は大きく関わっています。

①だるい、きつい、眠たい                                                           ②頭が痛くて重い、ふらふらする                                                       ③眼が痛み、乾燥したりかすむ                                                        ④首がこって痛む                                                                ⑤肩や背中がこったりはって痛む                                                      ⑥胸が息苦しい、痛む、動悸                                                         ⑦腰がだるく痛い                                                                ⑧お腹が冷えて痛む、下痢・便秘                                                      ⑨関節が痛んではる                                                              ⑩足が冷えてむくむ

・・・何か症状が当てはまれば、身体が疲れているシグナルです。                                   シグナルは放っておいてはいけません。本当の病気になる前に早めに治しましょう!

◎肉体疲労は筋肉などのエネルギー燃焼による回復                                             ◎肉体疲労の主な原因は「酸素不足」や「乳酸・尿酸・アンモニアなどの蓄積」が関与しています                  ◎精神疲労は脳内神経伝達の正常化による回復。セロトニンなどのアミノ酸が関与しています。                  ◎疲労回復に欠かせない成分がアミノ酸、ビタミン、ミネラルなどです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

理想の体温は、36.5~37.2℃。最低でも36.1~36.2℃はあった方が良いとされています。                    基礎体温が低い場合、体内は次のような環境になっています。

基礎代謝が低下⇒1日あたりの消費カロリーが低下し、体重の増加につながります。                        腸内酵素が低下⇒栄養の吸収が悪く、栄養不足になり、エネルギー生産能力までが低下します。                免疫力が低下⇒風邪を引きやすく、引いた場合治り難くなります。                                    ガン細胞が活性化⇒ガンは、35℃を好み39.3℃で死滅します。

37~39℃・・・免疫力アップ                                                        36.5~37.2℃・・・健康体で免疫力も旺盛                                             36℃・・・免疫力低下でかぜなど引きやすくなる                                         35.5℃・・・恒常的に続くと、排泄機能低下、自律神経失調症、アレルギー症状が出る                   35℃・・・ガン細胞が最も増殖する体温                                               34℃・・・水におぼれた人の命が助かるかどうかの分かれ目                                   33℃・・・冬山で遭難し、凍死寸前に幻覚症状が出てくる体温                                  30℃・・・意識を失う

理想の体温は長寿の秘訣です!

      ~薬剤師 鳥居英勝~

1980年以降、欧米では胃の症状を訴えられる患者さんに内視鏡などの検査で調べても                      胃に異常がない場合が多く見られ、これまではこのような症状は「慢性胃炎」と診断されていました。               しかし、胃に炎症などないので「胃炎」という呼び方はそぐわないと考えられ「NUD(機能性ディスペプシア)」           と呼んでいます。                                                                日本でも最近「機能性胃腸症」と呼ぶようになってきました。

検査では異常のない「機能性胃腸症」の3つのタイプ                                           ○運動不全型(もたれなど)ストレスや不規則な生活、食べすぎなどでいの運動機能が低下して起こります。          ・・治療法:胃の運動を活発にして、胃の消化力を高めます。                                       ○潰瘍症状型(痛みなど)ストレスや不規則な食生活、食べすぎ、薬の副作用などで胃酸が出過ぎるために起こります。    ・・・治療法:胃酸の分泌を抑制して、胃酸を抑えます。                                          ○逆流症状型(胸やけなど)食べすぎや前かがみの姿勢を長時間とるなど、おなかに強い力がかかるなど胃酸によって    食道に炎症が起こります。                                                          ・・・治療法:胃の運動を高め、胃酸の分泌を抑制します。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

風邪などで抗生剤が処方されたとき、服用後一時的に便秘になったり便がゆるくなることがあります。              これは、抗生剤によって腸内細菌のバランスが崩れるため。

このバランスは、抗生剤の服用が終われば回復しますが、もともと胃腸が弱いなどお腹が心配な方は、             抗生剤服用の際に整腸剤を併用すると良いでしょう。

特に、通常センナ・ダイオウなどの生薬の便秘薬を服用している方の場合、抗生剤によってセンナ・ダイオウ            の有効成分を活性化させるための善玉菌が減少し、一時的に便秘薬の効きが悪くなる場合があります。            そんな時に便秘薬の用量を増やしてしまうと、いざ抗生剤の服用を終えた場合に善玉菌が増殖し、便秘薬の          効きが良くなりすぎて困る場合があるので注意が必要です。

腸内の細菌バランスを保つため、抗生剤服用の際は、抗生剤耐性の整腸剤を服用すると良いでしょう。             

また、もともと便秘がちだったり下痢気味の方、また、下痢と便秘を繰り返す方、センナ・ダイオウ系の              生薬の便秘薬を服用しても効果がいまひとつ方は、腸内細菌のバランスを正常化するために積極的に              整腸剤を服用することをお勧めします。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

お薬は正しく使えば“クスリ”ですが、使い方を誤ると“リスク”が生じます。                               リスクを回避するために、薬局でお薬を購入する時に薬剤師に伝えて頂きたいことをまとめてみます。

1.薬を必要としている人:                                                           ①子ども・高齢者の場合は、その年齢                                                    ②妊娠中・授乳中であれば、その旨を

2.具体的な症状:とくにつらい症状、いつごろからみられたかなど

3.普段の対処法:OTC医薬品で対処しているときは、具体的な商品名

4.現在の症状以外で、治療している疾患、服用している薬剤、摂取しているサプリメント

5.副作用の経験の有無:ある場合は、いつごろ、どんな薬で、どんな症状がみられたか

6.薬や食べ物などに対するアレルギー:ある場合は、具体的な薬剤名・食品名

7.口にすることが多い嗜好品(コーヒー、たばこ、アルコールなど)や飲食物

8.OTC医薬品についての希望:                                                         剤形(錠剤、粉、液体など)、服用回数(1日2回、1日1回など)、水なしでものめるもの、                      眠くならないもの、価格など。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

仕事中、一般的なヘアスプレーに含まれる化学物質にさらされた母親では、出産した男児に                    尿道の開口位置の異常が現れやすいことが新たに報告されています。

香水やネイルケア製品、ヘアケア製品などの多くにはフタル酸と呼ばれる化学物質が含まれています。             スタイリストや美容師、分析化学者、製薬担当者をはじめ、フタル酸に接触する機会の多い職業に就く              母親から生まれた男児は、尿道下裂として知られる先天欠損のリスクが2~3倍高まっているとのこと。              ※フタル酸やその代謝物は、男児における異常(尿道下裂を含む)との関連が以前より指摘されています。

また、妊娠して最初の3ヶ月に葉酸のサプリメントを摂取した母親は、男児の尿道下裂のリスクを36%低下           させることも報告されています。                                                         ※葉酸は、胎児の正常な発達に必要な栄養素で、妊婦は積極的に摂取すると良いとされています。

      ~薬剤師 鳥居英勝~