温病という漢方の用語を聞いたことがおありでしょうか?
温病とは、簡単にいうと「外から身体に熱が入り込んでおきる不調」のことです。今心配されている熱中症もこれにあたります。
このような場合、漢方薬が支えになります。身体にこもった熱を「清熱」しながら、熱で消耗した「津液=体液」を回復させてあげることで、回復が早まります。
猛暑の折り、暑さにふれて頭が痛い、ぼーっとする、身体の中が熱い。このような場合は、少しでも早く対応することがとても大切です。
~薬剤師 鳥居英勝~
温病という漢方の用語を聞いたことがおありでしょうか?
温病とは、簡単にいうと「外から身体に熱が入り込んでおきる不調」のことです。今心配されている熱中症もこれにあたります。
このような場合、漢方薬が支えになります。身体にこもった熱を「清熱」しながら、熱で消耗した「津液=体液」を回復させてあげることで、回復が早まります。
猛暑の折り、暑さにふれて頭が痛い、ぼーっとする、身体の中が熱い。このような場合は、少しでも早く対応することがとても大切です。
~薬剤師 鳥居英勝~
漢方では、夏は「暑邪」と呼ばれる熱の邪気が、身体にこもりやすい季節と考えられています。夏の食養生では、この暑気を払い、身体に必要な潤いを補う食材を積極的に摂ることが大切です。
◇摂るべきもの
①水分を補い、身体を冷ます食材
スイカ、キュウリ、トマトなどの瓜類・夏野菜:これらの食材は水分が豊富で、身体を穏やかに冷ます作用があります。利尿作用もあり、体内の余分な熱を排泄するのを助けます。
ハトムギ:利水作用があり、体内の余分な水分を排出し、むくみを改善する効果が期待できます。お茶やスープとして取り入れるのも良いでしょう。
シソ:爽やかな香りが食欲を増進させ、清涼感をもたらします。薬味や料理のアクセントとして活用できます。そして、人体に必須のミネラルも多く含まれています。毎日少しずつ食べるのがオススメです。
②気を補い、消化を助ける食材
米:消化しやすく、身体のエネルギー源となります。夏はそうめんなど、のどごしの良いものに偏りやすいですが、「気=氣」と書くように、やはり基本はお米です。白米だと栄養価が低く、玄米だと消化に力が必要なので、五部づきや七分づき米が良いでしょう。
山芋:滋養強壮作用があるのはご存じの通り。実は大根の3倍のジアスターゼを含んでおり、消化を助け、夏の疲れた胃腸をサポートしてくれます。
鶏肉(ささみなど)、魚介類(白身魚など):良質なタンパク質は、身体の組織の修復や免疫力維持に不可欠です。脂質の少ないものを選ぶと、消化の負担を軽減できます。
◇摂り過ぎに注意するべきもの
冷たい飲み物や食べ物は、一時的に身体を冷やしてくれますが、摂り過ぎると胃腸の働きを弱め、消化不良や食欲不振の原因になることがあります。また、夏場は汗をかくために血液が外側に偏り、内臓は冷えている可能性が高く、その上にアイスやビールなどをたくさん摂った場合に内臓が受けるダメージはうかがい知れません。夏こそ、常温に近いものや、温かいものを摂るのが良いですね。
~薬剤師 鳥居英勝~