» 2014 » 4 月のブログ記事

小1の息子を朝見送るのが日課になっています。黄色いランドセルがぴょこぴょこ並んで進んでいくのは可愛いものです。

さて、先日新聞に『5月は新一年生の交通事故が多発する』という記事が載っていました。通学に慣れて色々なところに関心がいき、注意力が散漫になるのが理由のようです。

『通学見守り隊』として、私も週に何度かは2つ先の交差点まで連れ添うんですが、予想もつかない行動をする子供たちにドキッとさられることがあります。

良く見てみていて気付いたのは、危ないのは『急に前に走り出すこと』と『急に横に動き出すこと』。

明日から5月。通勤中の大人には朝は一分でもおしい時間帯ですが、黄色いランドセルをみたら、教習所で習った『かも知れない運転』を心がけたいものです。

~鳥居 英勝~

1、夫をうんと太らせる。砂糖、菓子をうんと食べさせる

2、とりわけ大事なのは、夫をいつも座らせておくこと

3、酒をうんと飲ます

4、動物性脂肪をうんと食べさせる

5、塩分の多い食べ物に慣れさせる

6、コーヒーをがぶがぶ飲ませる

7、タバコをすすめる

8、夜更かしをさせる

9、休暇旅行に行かせぬ

10、最後の仕上げに、終始文句をいっていじめる。

だそうです。ご用心ください。・・・ジーン・メイヤー博士より

~薬剤師 鳥居英勝~

4月も下旬になりました。新しい環境にも慣れてきた頃でしょうか?同時に見えないストレスが溜まってきている方も多いかも知れません。

とうのも、この時期には『胃が張る』という方が多くいらっしゃいます。弁証すると、多くの場合『気滞』。見えないストレスが気滞(気のめぐりが悪いこと)を引き起こし、胃の動きを悪くしているのが原因と考えられます。

気滞による胃の不具合の典型的な症状として『胃が張って、食べたものが下がらずずっと残り続ける』があります。吐いてしまえばスッキリするのも特徴です。この場合、『消食導滞(消化を助けながら、胃を動かして食べ物を下げる)』という治法をとります。

色々な消食導滞薬がありますが、安全で、証を選ばずにとても良く効くのが『大草胃腸散+証陽散』です。生薬が気を通し、配合された消化剤が炭水化物・タンパク質・脂肪の消化を助けます。さらに、一兆個の乳酸菌が腸をあたため、吸収を良くしてくれます。食べ物が下に下がり、胃がスッキリして楽になります。

ストレスによる気滞の場合、リラックスが何よりの薬です。気滞は、いらいら・気分の低下・胃腸の不具合等、様々な不調を引き起こします。明らかにストレスがあって、気分がすぐれない・胃腸の調子が悪いなどきになる症状がある方は、ゴールデンウィークは身体を動かして、心と身体をリラックスさせると良いと思います。

~薬剤師 鳥居英勝~

黄斑変性症が増えているそうです。増えている原因は『高脂肪食とブルーライト』とのこと。

高脂肪食は動脈硬化につながりますし、ブルーライトは眼を酸化させます。動脈硬化に酸化が加わると、肥厚した血管はより固くなり血が通りにくくなる。そもそも高脂血症で血がどろどろになっているところで血管が閉塞してくると、そこから血が漏れ出したり、バイパスを作るように新しい血管が生まれる。これが網膜の中の、ものを見る上でとても大事な黄斑というところで起きると、眼が見えにくくなっていく。以上が、高脂肪食とブルーライトにより黄斑変性症が増える大雑把なメカニズムといえると思います。

パソコンはともかく、ブルーライトはテレビからも出ているらしいので、子供のうちから見ていれば相当受けているはずです。飽食とテレビ・パソコンには若いうちから注意しなければいけないようです。

さて、原因がはっきりしていれば予防策も考えられます。『まごわやさしい』に配慮した和食中心の食事を心がけて、血液をサラサラにしておくこと。『抗酸化物質』を早い時点から摂取して細胞や血液の酸化を防ぐこと。この二つがカギになるのではないでしょうか?

抗酸化物質には色々なものがあります。ビタミンC・Eや、各種フラボノイド、ブルーベリーに含まれるアントシアニンなどが良く知られています。果物や野菜にも含まれています。

これら抗酸化物質には当然強弱があります。折角なら安全で効果の優れたものが良いことはいうまでもありません。調べたところ、イチョウ葉エキス由来のフラボノイドの抗酸化力は抜きん出ているようです。

イチョウ葉エキス製剤には多くの製品ありますが、玉石混交なのが現状のようです。原料として使われているイチョウ葉の品種・採取時期・成分の抽出技術によって、抗酸化力はまちまちです。また、イチョウ葉に含まれている有害物質がちゃんとカットされているかも確認しなければなりません。☆当店では、ドイツシュワーベ社製のイチョウ葉エキスを選定し、推奨しております。☆

※『まごわやさしい』とは・・・まめ・ごま・わかめ・やさい・さかな・しいたけ(キノコ)・いもの頭文字。

※中医学では、黄斑変性症の対応として、主に『活血化お=血の滞りを解消する』をとります。

~薬剤師 鳥居英勝~

先日届いた日本栄養食料学会誌に興味深い記事が載っていました。『葉酸摂取量が150μg/1000kcalである日本の妊娠女性の半数以上がカットオフ値を維持できている。』というものです。

これだけだと何を言っているのかさっぱりわかりません。詳しく解説すると、『ほとんどの日本人妊婦の葉酸摂取量は、食事摂取基準で策定された推定平均必要量は400μg/日に達していないにもかかわらず、葉酸欠乏症の報告はない。そこで、葉酸摂取量が250μg/日である妊娠初期・中期・末期・出産一か月後の血漿中葉酸濃度・赤血球中葉酸濃度を調べたところ、平均値は各期においてカットオフ値付近あるいはそれ以上だった。』ということ。

ざっくばらんに要約すると、『妊婦は葉酸を1日に400μg摂りなさいと言われているけれども、250μg摂っていれば、とりあえず2人に1人は体内の葉酸量には問題がない』ということのようです。

このことからは色々な解釈ができると思うんですが、女性にとって葉酸を十分量摂ることは大切なことです。というのも、『葉酸は胎児の神経の発達に欠かせない栄養素』だからです。さらに最近は、『妊娠する以前から葉酸が不足して女性は、出産後に骨密度が低下する』というデータも出ています。推奨量は成人女性で240μg/日、妊婦で440μg/、授乳婦で340μg/日、妊娠の可能性のある女性やこれから妊娠を考えている女性は400必要とされていますので、それを目標として積極的に摂ることが望ましいと考えられます。

葉酸をサプリメントで補っている方も多いと思いますが、葉酸には合成型と天然型があるのをご存知でしょうか?合成型は天然型に比べて吸収率が半分とのことです。どうせ選ぶなら天然型の製剤を、天然型を選ぶなら原材料が有機栽培のものを選ぶと良いと考えています。

☆私どもでは、原材料が有機栽培の天然型の葉酸製剤をおすすめしております。1日3Capで400μgの葉酸が摂取できます。☆

~薬剤師 鳥居英勝~

先日の亀の甲羅に続き、ちょっとおもしろい補腎の小薬をご紹介します。

生物由来の補腎剤としてよく知られたものに、鹿の角があります。鹿の角は『鹿茸(ろくじょう)』と呼ばれ、補腎陽剤として用いられます。補腎の漢方薬はもちろんのこと、精力剤など強壮をうたった栄養剤にも広く使われているので、ご存知の方も多いかもしれません。

この鹿茸は、焼酎につけて何年も置いておくと結構な強壮酒ができあがります。もしかすると、マムシ酒やスズメバチ酒よりも強力かも。

そういえば昔裕福な家には、壁から鹿の首が突き出ていたり、玄関に巨大な海亀が丸ごと飾ってあったのを覚えています。それらの角や甲羅は薬としての価値があるのでしょうか?・・・

残念ながらないようです。生薬の原料となる鹿の角は『角化する前の幼角』で、亀板は『主にクサガメの甲羅』を原料としています。

~薬剤師 鳥居英勝~

私的な話ですが、今月映画を2本みました。これまで平均して一年に一本も見てこなかった自分には驚異的なペースです。2週間前にドラえもん、昨日がクレヨンしんちゃん。見終わった後で、こどもの映画だと侮ってはいけないな~と感じました。

ドラえもん『新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊』は友情愛を、クレヨンしんちゃん『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』では家族愛を感じさせる、とても後味の良い映画でした。見ながら泣いてる子もいたな~。きっと心の優しい子なんでしょう。

残るは『アナと雪の女王』と『ネイチャー』。ネイチャーは3Dで見たいところですが、3Dの映像を子供に見せると脳が迷ってしまうらしく、子供の脳には良くないようなので、普通ので見ようと思います。

さて、映画をみるときに、みなさんは右側と左側のどちらに座りますか?できればど真ん中に座りたいところですが、小さい子供と一緒に見る場合などはどうしても通路に近いところを選ばざるを得ません。

人間には、利き腕と同じように『利き目』があり、利き目が主導してピントを合わせて調節しているそうです。一般に、広い視野を得るためには利き目が対象物に近い方がよいといわれています。実際プロ野球選手では、左打者には利き目が右のバッターが多いようです。ピッチャーに利き目が近い方が、眼で球を的確にとらえることができるのでしょう。

この『広い視野を得るためには利き目が対象物に近い方がよい』ということを考えると、映画を見る場合には『利き目が右の人は中央より左側、利き目が左の人は中央より右側』に座ると良いといえます。

利き目がどちらかをしらべるのは簡単です。まず両腕を伸ばして両手の指で小さい円を作ります。そして、目標物を定めて、両目で見たときにそれが円の中に入るようにします。そのままの状態で片目で見たときに、対象物が円の中に入って見える目が利き目です。

利き目は、そうでない方の目より頑張っているために疲れやすいそうです。お風呂に入ったときに温かいタオルを当てて血行を良くするなど、よりいたわるとよいかも知れません。

~薬剤師 鳥居英勝~

食べ物の形とその効用を調べると面白ことがわかります。

このところ連続して載せている『補腎』に働くといわれている食材の一つに、クルミの実があります。クルミの実は、良く見ると『脳みそ』や『陰嚢』に似ていないでしょうか? 脳みそは脳髄、陰嚢は生殖器ですから、ともに腎が司るところです。まさに『クルミの形=脳・陰嚢⇒腎』がつながります。

このように、ものの形からその効用を連想するのは、実は食養生の基本なんだそうです。形をみて、この食べ物は何に効くかを想像して、試してみる。結果が良ければ、最初は想像だったことが事実になるということ。

今から15~6年前に、ある中医師が『みかんの渋皮は血管が張り巡るようだから、そっち方面で利用できそうだ』と語っていたのを覚えています。その時はそんなものかな~と軽く聞き流していました。が、今ではみかんの渋皮にはヘスペリジン(ビタミンP)がたくさん含まれていて、この物質には血流を良くする働きがあることがわかっています。そして、現在ヘスペリジンを含有した健康食品が多く出来ています。

このように、最初は想像から始まった経験則だったり、もっと単純な日常生活から見出された経験則が事実化したことが、後になってその根拠が科学的に証明される。これが食養生の成り立ちのようです。おそらく新薬の開発も、長い歴史の中でこのような経緯から得られた『経験』からヒントを得ているところも多いのではないでしょうか?

『ものの形から作用を想像する。科学的な根拠は後からついてくる。』柔軟な発想が大切ですね。

~薬剤師 鳥居英勝~

ここ数日、『補腎』のことを紹介しています。ざっくり分類すると、腎には腎陽と腎陰があり、それぞれ機能と器質を担っています。例えば、高齢者に多く見られる夜間頻尿は機能的なトラブルということができますが、これは腎気虚や腎陽虚によるものと考えます。また、髪が抜ける・歯が弱い・骨がもろい・脳が弱いなど器質的なトラブルは腎陰虚によるものと考えます。☆腎に限らず気血陰陽は密接に絡み合っているので、臨床では程度の差こそあれ陰陽両方に問題があることが多いものです。

ふと、『亀板(きばん)の一件』を思いだしました。亀板とは、亀の甲羅を煮詰めて固めたもので、代表的な補腎陰剤です。色は真っ黒。独特の方法で煎じて服用します。先日、『黒い食べ物は腎を補う』と記しましたが、この亀板はまさにその通りです。

今から20年以上も前のことですが、この亀板を中国南部の南寧市というところにある生薬市場で見つけ、お土産に持って帰ってきたことがあります。帰国後さっそく薄毛を気にしている知人に差し上げたところ、いそぎ箱から出してそのままくわえだしてしまいました。どうなるかしばらくみていたら、亀板は一向に溶ける気配がなく表面が少し滑らかになる程度。そんな飲み方をしても意味がないんだけどなと思いながらも、しばし見守っていたのを思い出します。数か月後に会ったところ、やはり効き目はなかったようです。

☆実際に、十分な栄養をとりながら身体に合わせた補腎を行うと髪がしっかりしてきます。新しい毛が生えるかどうかはわかりませんが、とにかく髪が強くなって元気になることは間違いありません。強くなるんということは毛根もしっかりするということ。きっと抜けにくくもなるだろうと思います。☆

~薬剤師 鳥居英勝~

先日ここで、『東洋医学的には、補腎することがアンチエイジングにつながる』ことを説明しました。そこで今日は、具体的な『補腎策』について述べたいと思います。

腎を補うには、何といっても第一に、漢方薬の補腎剤を服用することがてっとり早い方法です。補腎剤としては、八味地黄丸・六味地黄丸などがよく知られていますが、他にもいくつもあります。身体に合ったものを、じっくりと続けることが大切です。また、強壮生薬といわれるものには補腎剤が多く、それらが配合された栄養剤も助けになると思います。

そして忘れちゃいけないのは毎日の養生です。精根尽き果てるなどといいますが疲れすぎは腎精を消耗してしまうので要注意。栄養不足もよくありません。房事過多(性生活のし過ぎ)も腎を傷めるので用心する必要があります。腰を冷やすのもよくありません。要するに、頑張り過ぎず・あたたかくして・ちゃんと栄養を摂っていれば大丈夫ということです。

また、薬膳では黒い食べもの(黒ゴマ・黒豆・木耳など)は腎を補うと言われています。それらを積極的に摂ると良いでしょう。

☆腎は生殖器を司るところですので、これが虚すると男性女性を問わず不妊症の原因になります。特に若いころに不摂生をした人などは、腎が消耗し生殖機能が落ちていることも考えられます。子宝相談でも、腎虚のケアーは重要な要素になります。☆

~薬剤師 鳥居英勝~