手指のこわばりや痛み、変形でお困りの方は多いのではないでしょうか? 薬業の情報誌に興味深い記事がありましたのでご紹介いたします。

腱鞘炎(ばね指)や手根管症候群、ヘパーデン結節など、女性ホルモン(エストロゲン)の変動との関連が指摘される手指のトラブルは『メノポハンド』と総称され、更年期世代の悩みの一つとなっています。

日常的な痛みのケアーには、安静、テーピングや高性能の絆創膏で固定、湿布、消炎鎮痛薬、漢方薬、エクオール製剤などが用いられていますが、近年新たな選択肢として女性ホルモンクリーム剤による局所エストロゲン療法にも注目が集まっています。

局所投与のメリットは、卵胞ホルモンが不足している患部近くへ経皮吸収によって補充できること。また、少量ずつ患部へ局所投与するため全身投与に比べて血中ホルモン濃度を過度に上昇させず、全身投与に伴うリスクを抑えられると考えられています。

使い方は、1日1回就寝前に、手のひらから指の痛みに沿って塗りよくすり込む。2週間継続して使用した後は2~3日ごとに症状を見ながら使用を続ける。このような使用法による継続使用で症状の改善が期待できるとのこと。

ホルモン剤というと安全性が気になります。局所エストロゲン療法については、最近の米国泌尿器科学会のガイドラインでは、閉経関連尿路性器症候群に対する局所エストロゲン療法の安全性に関する根拠レベルが上がるなど、国際的な推奨が高まっているとのことです。(この学会のガイドラインでは、膣への局所エストロゲン投与は、乳癌・子宮体癌リスクを増加させないとして、原則として黄体ホルモンの併用が不要となっているそうです。)

エストロゲン入りの外用薬が市販されており、指定第2類に分類されています。この製剤を、痛みのある関節に1日1回塗布することにより改善効果があるという臨床経験が、今年の11月に開催される日本女性医学会で報告される予定です。

安全性と有効性が示されると良いなと思っています。

~薬剤師 鳥居英勝~