» 2009 » 1 月のブログ記事

1980年以降、欧米では胃の症状を訴えられる患者さんに内視鏡などの検査で調べても                      胃に異常がない場合が多く見られ、これまではこのような症状は「慢性胃炎」と診断されていました。               しかし、胃に炎症などないので「胃炎」という呼び方はそぐわないと考えられ「NUD(機能性ディスペプシア)」           と呼んでいます。                                                                日本でも最近「機能性胃腸症」と呼ぶようになってきました。

検査では異常のない「機能性胃腸症」の3つのタイプ                                           ○運動不全型(もたれなど)ストレスや不規則な生活、食べすぎなどでいの運動機能が低下して起こります。          ・・治療法:胃の運動を活発にして、胃の消化力を高めます。                                       ○潰瘍症状型(痛みなど)ストレスや不規則な食生活、食べすぎ、薬の副作用などで胃酸が出過ぎるために起こります。    ・・・治療法:胃酸の分泌を抑制して、胃酸を抑えます。                                          ○逆流症状型(胸やけなど)食べすぎや前かがみの姿勢を長時間とるなど、おなかに強い力がかかるなど胃酸によって    食道に炎症が起こります。                                                          ・・・治療法:胃の運動を高め、胃酸の分泌を抑制します。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

風邪などで抗生剤が処方されたとき、服用後一時的に便秘になったり便がゆるくなることがあります。              これは、抗生剤によって腸内細菌のバランスが崩れるため。

このバランスは、抗生剤の服用が終われば回復しますが、もともと胃腸が弱いなどお腹が心配な方は、             抗生剤服用の際に整腸剤を併用すると良いでしょう。

特に、通常センナ・ダイオウなどの生薬の便秘薬を服用している方の場合、抗生剤によってセンナ・ダイオウ            の有効成分を活性化させるための善玉菌が減少し、一時的に便秘薬の効きが悪くなる場合があります。            そんな時に便秘薬の用量を増やしてしまうと、いざ抗生剤の服用を終えた場合に善玉菌が増殖し、便秘薬の          効きが良くなりすぎて困る場合があるので注意が必要です。

腸内の細菌バランスを保つため、抗生剤服用の際は、抗生剤耐性の整腸剤を服用すると良いでしょう。             

また、もともと便秘がちだったり下痢気味の方、また、下痢と便秘を繰り返す方、センナ・ダイオウ系の              生薬の便秘薬を服用しても効果がいまひとつ方は、腸内細菌のバランスを正常化するために積極的に              整腸剤を服用することをお勧めします。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

お薬は正しく使えば“クスリ”ですが、使い方を誤ると“リスク”が生じます。                               リスクを回避するために、薬局でお薬を購入する時に薬剤師に伝えて頂きたいことをまとめてみます。

1.薬を必要としている人:                                                           ①子ども・高齢者の場合は、その年齢                                                    ②妊娠中・授乳中であれば、その旨を

2.具体的な症状:とくにつらい症状、いつごろからみられたかなど

3.普段の対処法:OTC医薬品で対処しているときは、具体的な商品名

4.現在の症状以外で、治療している疾患、服用している薬剤、摂取しているサプリメント

5.副作用の経験の有無:ある場合は、いつごろ、どんな薬で、どんな症状がみられたか

6.薬や食べ物などに対するアレルギー:ある場合は、具体的な薬剤名・食品名

7.口にすることが多い嗜好品(コーヒー、たばこ、アルコールなど)や飲食物

8.OTC医薬品についての希望:                                                         剤形(錠剤、粉、液体など)、服用回数(1日2回、1日1回など)、水なしでものめるもの、                      眠くならないもの、価格など。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

pic_0160春の七草を、すべてご存知でしょうか?                                                 『せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ』━これが春の七草です。                   このうち、“なずな”はカブ、“ごぎょう”はハハコグサ、“はこべら”はハコベ、“ほとけのざ”はタビラコ、             “すずしろ”はダイコンとされ、これらを正月7日、おかゆに入れて食べる習俗が全国に残っています。

七草の種類は時代や地域によっても異なり、雪の多い地方では栗、串柿、ニンジン、ゴボウ、タラの芽             などを用いることもあります。

おかゆも七草も、胃腸にやさしい食べ物。この時期に『七草がゆ』を食べる習俗には、ちゃんと理由があります。       忘年会や新年会などの集まりが続く年末年始の後は、食べ過ぎ・飲み過ぎで疲れた胃腸をいたわり、休ませ         るという、生活に根付いた昔からの知恵というわけです。

弱った胃を胃腸薬でケアするのはもちろんですが、やさしい味わいの七草がゆを作って、家族みんなで囲んで        みてはいかがでしょうか?                                                          正月7日の七草がゆは、疲れた胃腸への思いやりです。

      ~薬剤師 鳥居英勝~

謹賀新年 21/1/1

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明けましておめでとうございます。

私共は、今年も皆様の健康のお役に立てるよう、より一層頑張って参ります。

本年も変わらぬご愛顧の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

      ~薬剤師 鳥居英勝~